内容説明
教養と武術を身に着け貴公子へと生まれ変わったコウは、昼はエリート学園の生徒、夜は腐敗した権力者とテロリスト双方を裁く“仮面の男”として暗躍する。一方、イザナギは米国帰りの実業家として社交界に姿を現した。政府に改竄前のDNAデータ公表を迫るテロ集団の計画を阻止するために、彼らは人型機動兵器“リベリオン”を駆り出し動き始める。息を呑む展開の第II部。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ゴンゾウ@新潮部
106
シリーズ2作目。残念だけど全体的に表層的で深みに欠ける。登場人物の内面の掘り下げが浅いのだろうか。生まれ変わったコウの苦悩、テロに堕ちてしまったクリスの哀しみ等もっと深みがあれば感情移入できるのに残念だ。ドストエフスキーの「罪と罰」の一部が引用されているのは意外だった。まさに足りないのはそこなんだけれどと思ってしまう。続編に期待したい。2015/11/30
Hideto-S@仮想書店 月舟書房
92
ガンダムorエヴァンゲリオン的な人型ロボットが活躍する第1部に、ガッチャマン的な要素も加わった第2部。物語が展開するテンポは緩やかになり、やや薄っぺらに思えたキャラクターたちに厚みが出てきた。家族との別れを経て、ロストチルドレンから貴公子に生まれ変わったコウ。格差社会を生み出した要人たちの子息が通うエリート学園に入学し、革命の時を待つ。一方、テロによる体制転覆を図る別勢力の手に落ちたヒロイン・ミラ。体制側は反乱分子の殲滅のため秘密兵器を投入。三つ巴の戦闘が火蓋を切った。次巻は2016年発行……い、いつ?2016/01/28
ケイ
83
一部と比べ、ストーリーの展開に抑揚がなく思えるのは、巧になったコウの変化や悪役のすることがどこかで読んだことがあるような気がするからだ。巧が気になっているミラがキーパーソンのように頻繁に登場するのだが、それよりイブをもっとなぜ活躍させないのかと思う。第三部はなんとなく予想できるので、もういいかな。来年まで登場人物を覚えていられそうにない。2015/09/02
七色一味
64
読破。これが2015新潮部最後の本。これが?というのはあるけれど(笑)特撮ヒーロー物的な展開。えっと、イザナギたちの技術的バックボーンがよくわからん。米国軍やロシア軍を凌ぐ開発技術は、宇宙人からでも授かったんかい? リベリオンが「この日本」の未来の光になるとでも? 言葉を飾ろうが、結局やってることはクーデターやテロと大して変わらん気がする。続きは…まず読まないな。2015/09/30
ひめありす@灯れ松明の火
63
『革命』で『リべリオン』で『叛逆』で『狼煙』かあと。改めて。そんなに似たようなワードをてんこ盛りくっつけなくても、もっとシンプルなタイトルでいいのになーとかちょっと思います。内容もそんな過飽和な感じのシリーズ2冊目。格好良くしようとしすぎて搭載量オーバーみたいな。もだもだと目を逸らしたくなってしまいます。おかげで大分伏線が想像できてしまう。中学二年生だったらもっと素直に楽しめたかも知れません。駄目な大人達の哀愁が妙に気になってしまいます。子どもみたいに素直に頑張れなくても、でもどうか諦めないでと思うのです2015/08/05