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内容説明
あらすじ：ブレイク家の莫大な遺産に美しい恋人と、幸せにめぐまれた青年・ヘルムート。誕生パーティで演じた「ハムレット」の終幕直前、彼は窓から落ち、すべての記憶を失う。口をついて出るのは「ハムレット」のセリフだけ…。やがて記憶が戻り、ヘムルートは恋人のアニエスが義兄・モルダーと結婚したのを知る。残酷な裏切りには恐るべき陰謀が…。
表題作ほか、作者の母をモデルにした『かあさんの休診日』、作者お気に入りの少女マンガ短編を収めた自選傑作集。
収録作品 ：ハムレットを殺せ！/ジェシカのひみつ/呪われた谷/死の谷/恋の不時着/かあさんの休診日/あとがき
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
更紗蝦
11
サスペンス、寓話風ファンタジー、ドタバタラブコメ、母恋もの等、色んなジャンルへの挑戦が見られる初期の短編集です。寓話風ファンタジーである『死の谷』は雰囲気の醸し方が独特で、著者がこれを高校一年生の時に描いたとは驚きですが、当時の担当さんの批評の言葉に「若さゆえの未熟さ」に対する配慮が微塵も感じられないのも凄いと思いました。悪く言えば思いやりがないと言えますが、よく言えばプロとして扱っているわけで、青池先生はいい方向に行ったからいいものの、萎縮して漫画家を断念してしまった人はきっと多かったでしょうね…。2015/10/23
sarara0904
1
初期短編集の一つ。怪奇系のお話が中心。編集部であれこれと指示され、持ち味や知識を発揮できずにおられたという頃の作品のよう。エッセイ等でそうしたエピソードを読んでいたせいか、痛々しさを感じる点もあった。ベテラン、大御所作家は一日にしてならず。ますますファンになった。2012/09/14
