内容説明
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「海の中は美しくて、刺激的だわ。陸では失われてしまった古代からの生物がいて、地球の歴史を目の前で見ている気がするの。」
地球の表面の70パーセントは海。それなのに、海のことも、そこに暮らす生き物たちのことも、まだまだ知らないことばかり。海のことをもっと知りたい、いっそ海の中で暮らしたい――。
海への強烈なあこがれを原動力に、6500時間に及ぶ潜水調査、海底で暮らす「水中実験室」への参加、ロボット型の潜水スーツでの深海調査など、精力的な活躍で、誰も見たことのない海の世界への扉をひらいてきたナショナル ジオグラフィック協会の伝説的海洋学者、シルビア・アールを案内役に、地球の「いま」を知り、「未来」を考える。
“深海の女王陛下”シルビア・アール博士の独占インタビューを収録!
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ちゃちゃ
8
今日び,深海でもプラスチックゴミが落ちてると言われると,なんだかトホホ・・・。そんなことではいかん!2010/09/11
メイロング
4
子ども向けだが手は抜いてない。専門的でありながら、訴えかけることが明確で具体的。力の入れ具合が実に絶妙で、センスを感じる。後半の一問一答も、日本の海域に詳しくて、ちゃんと日本向けの受け答えにローカライズされている。慣れてるなあ。ただ、あまりにきれい事ばかり続くので、これ以上に本が厚かったら退屈になるかもしれない。2010/08/19
わらび
1
網で引き上げられたサンプルの無残な姿を見て「もしこれをやっているのが地球を調査するエイリアンだったら」と感じる心の豊かさ。海洋版のグーグルアースや、大統領が保護区を増やすきっかけになっていたり、シルビア・アール博士の海への愛がすごい。世の中の多くの女性はこうあるべきだ、と憧れのようなものを感じました。2015/04/01
boo
1
子ども達が読んでも分かるようにとされているが、なかなか難しい言葉が多いかなと感じた。もちろん大人が読む分には問題はありません。 中学生くらいが環境問題に目を向けるきっかけにはなりそうですね。今後の日本の進むべき道も示されていて、単純だけど海岸の清掃活動とかに参加したくなりました。2010/09/24
鈴
0
「深海の女王」は海洋探検家であり海洋学者である著者にニューヨーク・タイムズ誌がつけた愛称。彼女の探検はおもしろい。テクタイトという海中の実験室で2週間過ごしたとか、ジムという特殊な潜水服(表紙イラスト、中が1気圧に保たれる、四百数十キロ)を着て潜ったとか。ただ啓蒙主義的なのかな、著者の海洋保護の思想がちょっと行き過ぎているように感じた。彼女の言ったとおりの保護が実行された場合、人類や他の陸上の生物にどういう影響が出るのかの視点がかけている。他分野の研究者、とくに人類学者と協力する必要があるのでは。2013/05/17