内容説明
【第11回中山義秀文学賞受賞作】平安末期。平氏追討の決起を促す以仁王の令旨が兄弟の運命を変えた。奥州藤原氏の下に逼塞していた弟・義経、そして伊豆に流罪となっていた兄・頼朝。黄瀬川で対面を果たし、力を合わせて源氏再興を図る二人だったが、かたや類いまれな政略家、かたや知勇並びなき天才武人。兄弟の溝は深まる一方だった。源平合戦の固定観念を打ち破った歴史大作。風雲急を告げる波瀾の第1巻。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
キャプテン
47
★★★☆☆_「きゃぷ衛門とゆく時の旅フェア」【西暦1180年/平安時代末期編】拙者、本のある時代にしか飛べぬタイムトラベラーでござる。この時代以降は、非常に書物が豊富というもの。拙者としても、飛びごたえがある。時は、平安末期。都は荒れ果て、平家の時代が終わろうとしている。拙者は、後の世で幾多に語られる源頼朝殿と、源義経殿に密着してまいった。盛り上がりに欠ける展開が続くが、小心者な頼朝殿と、魅惑的な義経殿の対比を見事に捉えた描写であった。以降の展開に派手さが加われば、拙者好みの時代となっていくこと請け合い。2017/10/29
Falgorou
8
いつかのぶっちゃけ寺(TV番組)の平泉特集を見て以来、義経読みたいな…と思っていたので手に取った本。読みやすく、とても面白かった。上巻は源氏の挙兵から木曽義仲討死まで。猜疑心の塊な兄・頼朝と世間知らずだが心優しい弟・義経の心情がきめ細かに、場面毎に交互に描かれているので、それぞれの気持ちに寄り添う事ができた。個人的には冷徹なイメージが強い頼朝が、実は源氏の棟梁という圧力と家臣の謀反に怯えながらも必死に虚勢を張る姿に人間臭さを感じて少し親近感を持てたのが嬉しかった。それから木曽義仲、好きになりそう(笑)。2016/01/25
秋乃みかく
5
★★★☆☆ この巻は木曾義仲が亡くなるところまで。読みやすかったけど、永井路子さんの鎌倉ものと比べるとやっぱりちょっとカタいかな~。でも安部龍太郎さんが源義経をどう描くのか、これからの展開が楽しみ♪2016/10/08
綱成
5
孤立無援の中、立ち上がる頼朝。嘗て源氏所縁の鎌倉も坂東平氏の力がなければ、力を持てず、坂東武者の関東独立を大義名分にかかげ、まとめていきます。頼朝の京への願望と在地の環境の解離に苦心しながら組み立てていく様子は、鎌倉三代の背景になっている気がします。人物像としては、頼朝は猜疑心が強く、義経は王子様のような対極的に描かれています。義仲と義経の友情や、頼朝との関係をふくめ面白いです。2015/04/18
*ともこ*
5
初の歴史小説読了。読みやすかったです。上巻は以仁王の令旨から頼朝の挙兵、義仲が落とされるまでです。上巻は義経というより、頼朝目線なので頼朝がメインです。残り下巻だけと思ったら中巻もあるんですね。。2014/06/30
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