講談社文庫<br> 空白を満たしなさい(下)

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講談社文庫
空白を満たしなさい(下)

  • 著者名:平野啓一郎【著】
  • 価格 ¥748(本体¥680)
  • 特価 ¥374(本体¥340)
  • 講談社(2015/12発売)
  • GW前半スタート!Kinoppy 電子書籍・電子洋書 全点ポイント30倍キャンペーン(~4/29)
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  • ISBN:9784062932899

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内容説明

全国で生き返る「復生者」たち。その集会に参加した徹生は、自らの死についての衝撃的な真相を知る。すべての謎が解き明かされ、ようやく家族に訪れた幸福。しかし、彼にはやり残したことがあった……。生と死の狭間で「自分とは何か?」という根源的な問いを追究し、「分人」という思想が結実する感動長編。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

ヴェネツィア

478
下巻に入って、ゴッホの自画像の持つ意味も、そして主題もまた明らかになった。つまるところ、この作家特有の思想である「分人」を小説として描き出すことに主眼があったことになる。言っていることはわからないではないが、小説として語ることの意味においては、はなはだ疑問である。小説が小説として自立するには、その形式においてしか語り得ないものであるはずだ。ところが、本書では作家の思想が先行し、それを説得するためrに小説という形式が用いられているようだ。平野啓一郎氏の本は、これまでに何作か読んできたが、本書はお薦めしない。2019/03/24

おしゃべりメガネ

138
作家さんにはこの人しかこういうの書けないだろうなという作品が少なからずあると思われ、平野さんの作品をそんなに読んでるワケではありませんが、やっぱりこの方もそうなんだろうなぁと感じました。下巻は上巻にてじっくりと築き上げた世界観をしっかりと固めていき、家族との絆、生きることの大切さなどを教典のように綴っていきます。そもそも本作は一体どういうジャンルなのか?なんて細かいコトは気にしてはいけない圧倒的な筆力を感じずにはいられません。世の中にはこういう作品を書けてしまう方もいるんだなぁと、ひたすら驚愕でした。2018/11/23

chantal(シャンタール)

89
お釈迦様は人生とは生まれた落ちた時から「生老病死」の四苦を背負って生きる事だと、生きることは苦しみだと言うことを発見した。生まれたその日から、いつか死ぬ事は決まっている、その日までをどう生きるか?多くの人が考え悩みながら生きている事と思う。辛いばかりの人生もあるだろう、それでも人は生きなければいけないのか?家族のためにと頑張りすぎる人生が本当に報われるのか?なんだか色々な事を考えさせられたなあ。死んでしまえばただの「無」になるのか、生きた証を残せないのか、残す意味はあるのか・・難しいよね、生きるって。2020/06/27

ナマアタタカイカタタタキキ

87
“分人主義”という概念は、私にとっても非常に納得のいくもので、日頃から沢山の人々と接する中で意識させられていたことを、きちんと言語化されたような感覚だった。その人を失うことは、同時にその人と接する際に表れる自分自身を失うことになる。けれど、肉体や精神の消滅がイコールその人の存在や影響の消滅、とも言い切れない。その辺の講釈があまりに先立っていて、途中で思想書であるかのように錯覚し、本筋の物語が教材か何かの挿話のようにさえ思えてきた。小説としてどうかと言われると…気づきはあっても、魂は震えない…そんな感じ。→2020/12/15

〇〇肉店

75
初めて読む平野啓一郎さん。上巻と下巻の途中までは小説を、下巻の途中からは小説と哲学書を一緒に読んでいるような気分でした。分人主義という思想はとても面白いと思いました。作中の説明も分かりやすかったのですが、「説明多過ぎっ」とも思ってしまいました。とはいえ、ただの分人主義紹介小説ではありません。主人公や各人物の考え方や葛藤の描き方は素晴らしく、ストーリーも面白く仕上がっています。2016/02/14

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