内容説明
オー・フィジェンティの大族長が、和平協定締結のために、モアン王国を訪れたその時、大族長とモアン国王を何者かの矢が襲った。どちらも命に別状はなかったが、襲撃がモアン側の陰謀だというオー・フィジェンティの主張に、両国は一触即発の危機に。モアン国王は自国の潔白の証明を、妹で法廷弁護士でもある修道女フィデルマに託した。襲撃者はすでに殺されていた。フィデルマはわずかな証拠を頼りに、相棒エイダルフ修道士と共に、襲撃に使われた矢の出処と思われるクノック・アーンニャに向かう。美貌の修道女が名探偵。好評シリーズ、長編第7弾。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
さつき
46
7世紀のアイルランドを舞台にしたミステリー。主人公のフィデルマはモアン王国の王妹にして法廷弁護士の資格を持つ修道女。アイルランド史の知識は皆無なので、このシリーズで描かれる世界を鵜呑みにするしかないんですが、ブレホン法が行き渡っていたこと、ローマ・カトリックとは違う教義をもつケルト・カトリックの教えなど、とても興味深いです。肝心のストーリーは、次々に事件が起き目が離せません。かなり気になる所で下巻に続いているので、引き続き下巻を読みます。2017/06/15
Nat
33
フィデルマこれまでで最悪の危機に遭遇。続きが気になる。2022/03/02
星落秋風五丈原
32
フィデルマの初登場シーンで額にふわりとこぼれている言うことをきかない一房の巻き毛が注目されたり、幼い頃からの知り合いである薬師が『悪しきものが今日辺りに跋扈しておるような気がするのですわ』とスターウォーズの決め台詞『I have a bad feeling about this(イヤな予感がする)』を彷彿とさせる台詞を口にしたり『もし我々の許から在る場の聖遺物が盗まれたなら、我々には、王国が敵の手に落ちることを防ぐ手立ては何一つないのだ』と言ってた聖遺物が紛失。いろいろな意味で第一作と似通っている本作。2016/01/16
mahiro
30
フィデルマの故郷モアン王国で国王とその客人である大族長の暗殺未遂がおこり、国の存亡に関わる大事件となる。真相を探るべく動き出した王妹フィデルマにも命の危険が迫る。旅の途中で妨害に会い、目的地の修道院は襲撃され、聖なる巨樹は切り倒される。私が読んだシリーズの中では1番ドラマチックな展開に目が離せなくなる。いつの間にかサクソン人のブラザーエイダルフが相棒化しつつあるようだ。 2022/10/18
mayumi
23
フィデルマシリーズ第七弾。今回は兄国王の暗殺未遂、修道院が襲撃されるなど、怒涛の展開。そして相変わらずフィデルマの身分を告げる時の水戸黄門的展開も面白い。ただ、表紙の絵が結構グロいのには驚いた。帯で隠れてて気付かなかったんだけれど、読書メーターに感想書こうとしてよくよく見たら、首を切断された男2人の絵だったわ…。2017/02/25
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