内容説明
十の浮遊する都市が人々にとっての全てだった。かつて空から落ちた少年、カイル。彼の前に空から一人の少女が落ちてくる。世界の本質を《再定戯》する力“定戯式”を駆使して少女を救った時から彼の日常は一変する!
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
θ(シータ)
79
「ロリでも巨乳でもない……さては、年増が好みか……?」第11回MF文庫Jライトノベル新人賞《佳作》受賞作品。空に浮かぶ十の都市を舞台に描かれる空を望んだ少年と空から落ちてきた少女のボーイミーツガール。ロマン溢れる世界観や魅力的なキャラクター。それは十分に心を湧き上がらせるのですが何分、新鮮味があまり感じられなかったのが佳作になった原因かなと。テンプレがダメとは言いませんがもう少し工夫を凝らして欲しかった気がしますね。デビュー作としてはイラストも合わさって完成度の高い作品だと思います。星3つ【⭐️⭐️⭐️】2016/04/29
まりも
24
十の浮遊都市セフィラが人類の活動範囲内の全てである世界。下層セフィラで用心棒をする主人公・カイの元に一人の女の子が落ちてくるところから始まる話。内容は微妙やけど、表紙のデザインとイラストが素晴らしい。作品の設定にマッチしてるし、編集さんいい仕事してますね。さて、肝心の内容なのですが物語の世界観、設定はいいと思うんだけど展開が微妙。格差社会や限られた活動範囲内しか動けないという閉塞感のある世界観の筈なのに、それをほとんど感じさせないのはどうかと思います。全体的に描写が甘すぎるかな。次巻は買わないかも。2015/11/24
オオトリちゃん
8
主人公は貧困に喘ぐ下層世界に属しているらしい。全然悲劇的状況に見えないのは気のせいか。這い上がれないとあるが、全くそんな絶望を感じないのは気の(ryその疑問はナンセンスだ。ラノベの序列や階層構造が現実の格差を思わせるものであってたまるか!小難しく考えず、お約束の美しさと歴史の偉大さを深く噛み締めるんだ!いやいやいや…往年の自然主義文学みたいな苦悩は求めてないけど、もう少し、ねぇ?糊口を凌ぐような市井の生活に、主人公の焦燥や無力感に意識を傾けてもバチは当たらんのちゃう?願望が世界に干渉するとかありですかー!2015/11/23
サキイカスルメ
7
表紙イラストはもちろんですが、白黒イラストも素晴らしい。見開きイラストに心掴まれました。10ある浮遊都市セフィロトの下層イェソドで暮らすカイルの元へ、空から女の子が落ちてきたお話。落ちてきた女の子ヴィータは妹っぽさが強いので、ヒロインとしてはリアでしょうかね。アイリーンの睨みやグウェンの暗躍からか、イェソドはそんなに治安が悪くは感じなかったかなぁ。2016/07/14
真白優樹
6
十個ある浮遊都市を舞台に下層都市で生きる青年と空から落ちてきた少女が出会い始まる物語。・・・世界を賭して空を翔ける、自らの目的のために。ラピュタ的な王道要素を含みながらもどこか幻想的で、だが自由を感じさせる世界観の中で主人公達がそれぞれ動き回っている。まだまだ甘い部分は多いように感じるが世界観はかなり魅力的で発展性はきちんと有していると思うのでぜひこの先、レベルアップしていってほしい。魅力的な世界でキャラも中々に魅力がある人物が揃っていると思うので頑張ってほしい。うん、本当に。 次巻も楽しみである。2015/11/24