内容説明
時は明治、横浜。定職にもつかず夢を追う役者の寅太郎、画家の谷、浪漫研究家の有坂ら「堕落者(=フリーター)」たちは、街で女学生を助けたのをきっかけに女学校の観菊会を手伝うはめに。学内ではかつて女学生が消え去った「開かずの間」の呪いの噂が囁かれていたが、観菊会当日、呪いをなぞるように一人の女学生が失踪し…!? 大好評、明治怪奇事件帳第2弾!!
目次
序章
一 堕落者、女学生と相対す
二 観菊会の日
三 少女たちの『人形の家』
四 人さらいと少女たち
五 開かずの間の真実
終章
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
真理そら
51
二巻目なので「堕落者」もそれぞれキャラが安定してきた。横浜のお嬢様学校が舞台なので楽しく読んだ。でも、実際には華族令嬢はもう少ししたたかでは。あんなにたやすく誑し込まれるとは思えない。谷や有坂は素性が紹介されているだけなので、この後も話は続きそうだけれど、とりあえずここまで。2022/09/04
ゆかーん
49
明治末期。この時代に生きる女学校の娘たちは、決められた許嫁のもとに嫁ぐのが一般的。しかし、自由に生きる希望を持ちたいと願う女性が増えてゆく時代でもありました。そんなある時、女学生の憧れの存在である「お久様」が何者かに誘拐されてしまう事件が勃発!前作と同様に、寅太郎と有坂と谷の3人トリオが事件の謎を追いかけます!「学校」という檻にとじこめられた女学生たちが、時代の流れとともに一矢報いて行動を起こしてゆく姿に、女性の社会進出の始まりの時代を感じます。2016/09/28
ありす
35
シリーズ2作目。明治、横浜を舞台に、今日も夢を追いかける三人組『堕落者(=フリーター)』たち。女学校で行われる観菊会の手伝いをすることになった三人。学内では"開かずの間"の呪いの噂が囁かれ、観菊会当日に呪いをなぞるかのように女学生が失踪し…。三人は事件解決に乗り出す。三人ともキャラが確立されており、得意分野で事件解決をしていく様は、とても楽しかったです。ただ、時代背景が影響しており、女性を物のように扱う人たちには憤りを感じ、このように戦う女性がいたから現在があるのかなと思いました。次作は出ないのかな?2019/09/30
igaiga
21
キャラがわかっているので読みやすかったです。3人にしか出来ない役割とは言うものの、いつも「道具」を持っている谷、有坂・・・変だろ(笑) 生まれが高貴でも性格があれじゃあねぇーという女子はある意味気の毒ではあります。2019/04/10
きょん
17
ひたすら良妻賢母たるべく無個性に教育される時代に、外の世界に憧れ無謀な行動に出る女学生達が切ない。あまりに世間知らずな行動だと思うけれど、実際どういう危険があるかを教育されてなければ危険を避けることすら出来ないものですよね。愛さんの密航後のドラマも怖いもの見たさでもうちょっと読んでみたいかも。そして、安定の寅太郎ラブな兄姉婚約者の存在に和んだ。2015/09/30
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