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内容説明
誰が読んでもどこか懐かしい。ぼくらが輝いていたあの頃の記憶が甦る。
かつて多くのスターを輩出した伝説のラジオ番組「ヤングタウン」に、流星のように飛び込んだある若者の物語。
ある日、16歳の普通の高校生だった「僕」は、同級生高倉が運転するスーパーカブ 65 の荷台にまたがり、鶴光師匠を乗せたタクシーを追って新御堂筋を南へ南へ猛追! ! 読売テレビ前 で、タクシーから降りて玄関に向かう師匠 に、荒い息づかいで、すがるように声をかけた。
「弟子にしてください! 」
そこから始まったのは、辛くも楽しい怒涛の日々だった。
『鼻から牛乳』『アホが見るブタのケツ』など、日本人なら誰もが一度は耳にする強烈なフレーズの生みの親であり、替え唄で紅白出場をも果たした“コミックソングの第一人者”嘉門達夫が自身のルーツを描き切った自伝的青春小説!
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
TATA
35
関西出身のアラフィフの人は「ヤンタン」と聞けば沢山のことを思い出すはず。嘉門達夫さんが活躍してたのは僕が聞いてた時より前だけどやっぱり想うことは沢山。さて本作、そりゃあ文章は上手じゃないです、プロの作家さんじゃないし、でも好きな人のことを精一杯想って描いた文章って分かります。薄っぺらな作り話ではない重みがどしーんと読後押し寄せます。ヤンタン、ブンリク、はちまるに、そういうものを聞いて毎晩遅くまで起きてたなあ。大して勉強もせずに(笑)2018/06/08
詩 音像(utaotozo)
33
タイトルを見ただけでピンときた。ヤンタンの事だ。「MBSヤングタウン」リスナーだった人必読。時代の再現、ラジオ文化、笑福亭笑光の登場と降板の裏事情、破門、プロデューサーとの絆、嘉門達夫の誕生、アーティスト同士の不思議な縁など、内容にどんどん引き込まれる。クライマックスのドラマチックな盛り上がりに思わず涙。2015/12/16
gtn
26
夫の弟子は妻の弟子ではないということだ。それを守ったのが談志の妻。守れなかったのが志ん朝の妻。著者の師匠の妻は後者だった。しかし、おかげで著者を狭い落語界から解き放し、また、終生の恩人ともいえる人物を見つけるきっかけともなる。苦労は無駄にはならない。自棄さえ起こさなければ。2020/04/21
さく
19
嘉門達夫という人を知らなくて、読んでる途中で自伝的小説だと気付きました。YouTubeで検索しながら読了。テンポよく話が進んで面白かった。芸人さんたちはこういう世界で過ごしてるんだな〜。自分のことを書いているだけでなく、渡邉一雄さんというラジオ番組のプロデューサーへの愛と感謝がたっぷり込められていた。2019/08/24
Syo
17
嘉門達夫。 そうそう、笑福亭笑光。 鶴光の嫁は成子。 ひどっ。 ヤンタン、懐かしいなぁ。 千里丘、行きました。 三枝に握手もしてもらったし。 金森幸介。 かすかに記憶が…。 そうそう、渡邊一雄。 鬼ナベだ。 要もいたなぁ。 大津びわこ。 綺麗だったんだぁ。 懐かしい。2016/03/04