チョコレートの真実

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チョコレートの真実

  • 著者名:キャロル・オフ【著】/北村陽子【訳】
  • 価格 ¥1,980(本体¥1,800)
  • 英治出版(2015/10発売)
  • GW前半スタート!Kinoppy 電子書籍・電子洋書 全点ポイント30倍キャンペーン(~4/29)
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  • ISBN:9784862760159

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内容説明

世界で最も愛されるお菓子・チョコレート。その甘さの裏には、苦い真実がある。
カカオ生産の現場で横行する児童労働の実態や、巨大企業・政府の腐敗。今なお続く「哀しみの歴史」を気鋭の女性ジャーナリストが危険をおかして取材した、「真実」の重みが胸を打つノンフィクション。

カカオ農園で働く子供たちは、チョコレートを知らない

世界最大のカカオ豆の輸出国、コートジボワール。密林奥深くの村を訪れたカナダ人ジャーナリストのキャロル・オフは、カカオ農園で働く子供たちに出会う。子供たちは自分たちが育てた豆から何が作られるのかを知らない。自分に課された過酷な労働が、先進国の人々が愛するお菓子であることも、チョコレートが何なのかさえも。

マヤ・アステカの時代に始まるチョコレートの魅惑の歴史。そのなかで生まれ、今なお続いている、過酷な「児童労働」の実態と、巨大企業や政府の腐敗。その背景にある貧困と民族間対立。そして私たち先進国の消費者の行動は、この問題にどう関わっているのか?
本書は、この“世界で最も愛されるお菓子”の裏にある「苦い真実」を、さまざまな角度から明らかにする。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

ふろんた

35
こどもの強制労働というのは、コーヒー豆でも同じ話を聞いたことがあるので、なんとなく知っていたし、他にも似たような事例がある。健全な取引をするための施策が、必ずしも生産者に幸せをもたらしてはない。フェアトレード然り、消費する側が作った制度がさらなる負担をかけているとは。2014/02/07

ヨクト

33
そういうシーズンですね。ということで読んでみた。こんなにも昔から人間とカカオの歴史があるとは驚いた。「神々の食べ物」と呼ばれ、時に金よりも、時に命よりも大切に扱われたカカオ。この実は争いを生み、少なからず歴史に影響した。そして、その苦さしか知らない労働児童が多くいる。だからと言って、チョコを控えようなんて考えはNO。ただただ事実を知って、ただただ感謝しながら今日もチョコを頬張るよ。いつもよりも舌に残る甘さとほろ苦さを感じながら。2014/02/13

ビイーン

29
アフリカの腐敗した政治家や官僚、資本家達はカカオが生み出す利権に群がる。この先もずっとカカオ農園における児童の強制労働と児童人身売買が無くなる見込みはないという。そしてカカオ農園で強制労働を強いられる子供達はチョコレートの味を知らない。資本主義の歪みは不幸を生み出す。2020/02/23

Sakie

19
この時期、家の中にチョコレートがつい増える。それを食べながら読むのは自虐行為である。南アメリカ大陸でカカオが発見されて以来、植民地における奴隷労役や、児童人身売買による強制労働の上にチョコレート産業は繁栄し続けてきた。苛烈な搾取構造が現代になって変わったかというと、多国籍チョコレート企業と国家がグルになり、より狡猾になったという告発だ。規制は踏み倒し、内戦、虐殺、拷問、暗殺と枚挙にいとまがない。フェアトレード制度は機能しているものの、微々たるものである。目の前のチョコレートの来し方、推して知るべし。苦い。2021/02/15

ヒダン

19
チョコレートの世界史のような話から始まるが、現代に到れども変わることのないこの世界の不平等とその告発の歴史についての本だった。私たちはカカオ豆の形すら知らないが、彼らはチョコレートというものを知らない。200年以上同じことを延々と繰り返しているし、それが自分の目の届かないところで行われていれば普通の人々は喜んでそれに加担してしまう。資本主義の業の深いこと。ジャーナリストの勇気と正義を求める心は称賛に値するが、別の場所で同じことをしたり、ロビイングで誤魔化したり、資本家の勝利の歴史であることが虚しい。2017/03/15

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