内容説明
『生かされる命をみつめて』<見えない風>編で著者は、脳、宗教、生命、医学など遍く真理について語っている。語ることが書くことよりも人の心に伝わることがある。自分を支えているのは、大きな目に見えない力だ。溜め息は弱々しい行為ではない。明治は前進だけでなく、悲しみも大事にする時代だった。法然、親鸞が庶民に語った教えの数々。著者が大声で泣いた「蓮如」の「御文章」とは。死が大きく議論される時代になった。毎日、「今日一日の自分の命」と問いかける。脳、宗教、生命、医学も、深刻な話しも軽く語る著者のライブ感覚であなたの心が軽くなる。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
壱萬参仟縁
36
2011年初出。ルビ付き大きめの字体で読みよい。裏表紙:語ることが書くことよりも人の心に伝わることがある。ルネッサンス以来の人間万能思想は行き過ぎ、肥大化の姿がある(12頁)。これを猛省せねば。人は重荷を背負って、自分の好まない仕事でも一所懸命それに仕えて生きていかなければならないのが現実(26頁)。生きているということ、それ自体に意味があり、人間は人生を生きたという価値があると考えたい。その上で良い人生、世のため、人のために尽くすことを考えればいい(31頁)。2016/04/25
ほわわん
0
いつになく少し偏っていた気がする。幅の広い知識を縦横無尽に行き交う様な文章が五木さんの心地よさですが、少し重たかった。死について等の話もあるからです。知識が増える本でした。時々細切れにまぜた何気ない文章に心が乱されてしまいます。情熱的。なんかこの人心あんのかいな?みたいな軽やかさがあまり出せてなく、悲願というのか。そんな心を見てしまう様な。受けとりたくないと思う程の本気の本というか。そんな重さが。2016/07/09