内容説明
航空自衛隊航空中央音楽隊でアルトサックスを担当する鳴瀬佳音(なるせかのん)は、ちょっぴりドジだけど憎めない女性隊員。練習と任務の演奏会に明け暮れる中、数々の不思議に遭遇する。失われた楽譜の謎、楽器のパーツ泥棒、絵葉書に込められた見えないメッセージ……。個性豊かな仲間たちと共に“事件”を解決! クライシス・ノベルの名手が意欲的に描く、爽やかで心温まる物語!
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
みゆ
63
自衛隊の音楽隊、見掛けたことあるけど内実を全く知らない組織のお仕事小説。そこに青春、日常の謎が加わり楽しく読めます♪ ただ主人公のドジっ子が強調されるあまり、音楽家としての卓越した技術、情熱、プライド… そうした面が希薄だったかな「音楽隊」という舞台が生かしきれてない気がします(^-^; とは言え、幕間のゴリラ・渡会くんの回想はラブコメとしてサイコーでした♡ がんばれ、渡会く~んヽ(^o^)丿2025/06/19
ソラ
55
自衛隊の音楽隊の話。福田和代さんって言えばもっと硬派なイメージがあったけれど、こういうほんわかした雰囲気の作品もあるんだなぁと意外な感じ。渡会の恋路がどうなるのか気になるが主人公があれだけ鈍感だと…w2015/10/17
真理そら
52
自衛隊、吹奏楽、ささやかな謎解き、ドジなヒロイン、無骨な男の恋の行方という魅力的な道具立てのさわやかな物語。ドジなヒロイン・カノンは音大卒業後も音楽で生活できる場として航空自衛隊の音楽隊に入隊したが、一定の階級に昇進しないと定年まで勤められないので空曹への昇任試験も受けたい。社会人の話だけれど寮生活中心なので吹奏楽を愛する青春物語として楽しく読める。2025/06/06
ユメ
43
「ギルガメッシュ交響曲」「ある愛のうた」「ラッパ吹きの休日」がとりわけ心に刺さる。この3編に共通するのは、音楽を続けること、あるいは辞めることについて考えさせられる点だろうか。「ある愛のうた」で明実が怒り出した気持ちもよくわかる。もう二度と学生時代のように演奏することができないという事実がもたらす寂しさは、いつまでもじわじわと胸を締めつけるものだ。一方で「ラッパ吹きの休日」のように、自分が生まれる遥か前から自分が死んだその先までずっと続く音楽の歴史の、一端に携わることができたという喜びもたしかに存在する。2018/09/07
ゆうき
38
吹奏楽をやるので、気になって手に取ってみた本。震災の時の話はすごく共感した。こんな時に楽器なんて贅沢なことやっていていいのだろうかという気持ち。誰かを元気付けようと奏でた音楽に、自分自身が感動し救われる感覚。音楽を続けていてよかったと思うこと。私は自衛隊ではないけれど、中学生から市民バンドまでずっと吹奏楽をやってきた中で、そういうことを感じる場面ってあったよなあと。音楽の持つ不思議な力を改めて思い出させてくれました。私も自分の奏でる音楽で誰かの心を射止めてみたいわ。笑 渡会がんばれ~!!2021/07/01
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