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内容説明
日本刺繍を営む家に生まれた高校生の繍子は、ある日、亡くなった祖母が集めていた刺繍の教習布を見つける。漠然とした未来に焦燥を覚えていた繍子だったが、時代と国を越えて少女たちが紡いできた刺繍に触れるたび、少しずつ自分のなかに答えを見出していき――。一枚一枚の刺繍を通して少女の成長を描く叙情派ストーリー。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
きょん
22
将来に悩む女子高校生3人のそれぞれの決断と世界各地の刺繍をめぐるショートストーリーが良いインターバルになって、美しく透明感のある物語世界を満喫できました。2015/10/07
しましまこ
18
作家買い。高三の少女3人の思いが主人公の刺す刺繍を軸に、過去の少女達の思いと重なる。胸に沁みる美しい物語でした。2015/09/26
ごま
12
作家買い。細かな美しい絵。女子高生三人三様のストーリー。その合間に、時代も国も異なる女の子たちの短いエピソードが織り込まれている。民族衣装が可愛い。非常に繊細な世界観は大好きだが、その短いエピソードが気になって更に掘り下げて欲しくなってしまった。2015/09/30
*蜜柑*
10
日本刺繍を営む家に生まれた、高校生の繍子を中心に、将来に迷う女子高生3人の心情を描く。繍子が手にする祖母の遺した刺繍たち。それは時代も国も違う少女達が紡いだもの。思春期の少女の成長と、刺繍に秘められた記憶を繊細なタッチで描く。あいかわらずとても絵が綺麗で、美しい絵本を読んでいるよう。カラーでみたいと強くおもうほど。時代を越えた、刺繍に纏わる物語をいくつも挟むので、肝心の現代軸の物語が薄く感じるが、読後感は軽やかで良い。グルジアの民族舞踊の衣装の物語がお気に入り。2015/10/18
ゆり
7
刺繍を生業にする家に生まれ息をするように日々刺繍をする高校生の繍子と彼女の親友ふたりのエピソードと、時代と国を超えて刺繍を生業に生きてきた無名の娘たちのエピソードの交錯。すべての頁を埋め尽くす刺繍のモチーフや少女たちの表情のひとつひとつやとても細やかにしっとり雰囲気よく描かれていてじっくり時間をかけて読みたい感じ。バレエに生きる明や幼馴染と確かな愛をはぐくむ友枝、それぞれの悩みと選択、三人の友情、成長も過去の女性たちの人生と絶妙にからめられひとつの作品のようです。繍子のその後の人生も引き続きたどりたい。2015/10/03