内容説明
『虐殺器官』による衝撃のデビュー直後のロング・インタビュー、円城塔との対談、そしてデヴィッド・フィンチャーや「ダークナイト」、『ディファレンス・エンジン』などについて、死の直前まで書き続けられた個人ブログ「伊藤計劃:第弐位相」――2006~2009年までに作家・伊藤計劃が著したフィクション以外の文章、インタビューを集成する全記録第2弾。
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
絹恵
41
人という物語は彼という物語でした。彼の生きた世界はとても優しいものではなく、厳しさを色濃く感じるものだったけれど、彼にとっての楽しみがそこにあったから、物語は生まれたのだと思います。彼は世界の変遷と完結を予見し、個人の意識に風穴を開けたから、私たちはそんな彼に囚われてしまったのかもしれません。それでも生者は前を向いて生きることが最大の使命です。なぜなら彼は"未来で待ってる"から。2015/05/12
ソラ
40
ブログの文章が特に後半になるに向かって切実さが如実に出てきて特に印象的。「世界が俺にとって楽しい場所になれば万々歳だ」あたりとか特に。2015/04/05
里愛乍
33
「人という物語」これは伊藤計劃氏が書いたから、こんなにも心臓にくるんだろう。ここまで鷲掴まされた文章にはそう出会えない気がするほどに。あとは信用できないorつまらない映画評のセンテンスが面白い。これ小説の感想にも言えるかも。たぶん普通に使っちゃうと思うけど、ちょっと意識してみようかなと思いました。<いい言葉だな「個人の自由」って。>ここ、すごく共感した。<世界がおれにとってちょっとでも楽しい場所になりゃ万々歳だ>例えば自分が読メ始めたのも、きっとそんな単純な理由からだろうし。2015/04/02
白義
22
作家デビュー前後に伴い、ブログ記事にも切実性、分析の切れ味がどんどん増してきていて、切迫感と面白さによる高揚でどんどんページをめくらされる。一つの物語として生き多くの物語を欲したボンクラの、世界へのストレートなメッセージ。フィンチャー作品の悪役達を指した概念として「利益や欲ではなくある世界観そのものを暴力的に現出させようとする「世界精神型」の悪役」というのを提唱した記事はまさにという感じ。そして世界精神型の極地としての、ダークナイトのジョーカー。解説にもある通りこの映画が伊藤計劃に間に合って本当によかった2017/04/07
緋莢
18
『虐殺器官』でデビュー、その後も病気と闘いながら、作品を執筆した伊藤計劃。そして、数多くのSF、映画、ゲームに触れ、ブログを書いていった。ブログ「伊藤計劃:第弐位相」を中心に、2006年から2009年までのブログにデビュー直後のロング・インタビューや円城塔との対談などを収録した全記録第2弾。 2015/12/06
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