内容説明
君のなかの<純粋持続>を探せ!
日常生活をおおい尽くす<空間的なかさぶた>の下から聞こえてくる<純粋持続>の声。溢れ出るような持続のつぶやきに耳を澄まし、難解なベルクソンの時間論を読み抜き、あらたな解釈の地平を開く。
[内容]
第一章 純粋持続を探せ
『創造的進化』にまつわる間奏曲
第二章 押し寄せる過去と、自由の行方
ベルクソン小伝
読書案内
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
ケイティ
28
なんとなく手に取ったら、するすると文章に引きつけられました。著者の講義を聞いているような、語り口調が心地よいです。誠実さを感じる言葉に導かれて、最後まで興味深く読み進められました。時間が社会的な概念としての空間的なものでなく、ベルクソンの「純粋持続」を提唱する哲学はもっと理解していきたい。いかに空間的時間に支配されて生きているのかにも気づきました。巻末の参考文献の解説も丁寧で、大変良書でした。2022/12/11
阿呆った(旧・ことうら)
16
ベルクソン思想のいろは。彼の思想は「生の哲学」と言われ、唯心論とされていますが、科学への造詣も相当だったのですね。2015/09/27
無重力蜜柑
12
ベルクソンには何となくおっかないイメージがあって今まで一度も手を出さなかったが、流石に金森修なだけあって異常に分かりやすい。分かりやすすぎるくらいだが。本書はベルクソン哲学のうち「純粋持続」に的を絞って解説していたが、自分が知りたかったのは彼の進化論や哲学史上での位置づけなので別の本を読む必要がありそう。2024/05/02
白義
10
ベルクソンは入門書が少ないから定評あるこのシリーズでそのエッセンスがわかるのはありがたい。主に純粋持続、外側の時計的、空間的な時間とは違う独特の時間、生命観をキーワードに、それがいかに行動や知覚の際固定化されていくかとか、あるいはその純粋持続をいかに体感するか、というのを主軸にベルクソンを整理している。やはり独特の哲学で、やんわりでも理解するのはなかなか難しい。語りかけるような文章がわかりやすくてありがたいところだ2011/09/25
非日常口
9
量が注目される世界で弁別閾を質から考える。純粋持続という名を与えられた内なる意識の時間的流れの中で次々おこるリゾームのような質的変化。一方、等質とされる外の物的時間は形骸化する。意識が身体を進化させる上での運動原理だとするなら、心が知覚する際、身体は引き算により効率に受肉し方向性を決めるようだ。知性とは世界を省略することなのだ。我々は事物を知覚し表象する過程で、その間に共感覚的な感情を伴う。記憶は常に表象に溶け込み、回想するためのトリガーを待つ。2013/08/23
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