内容説明
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〈どうしてもっと楽しく野球をやらせてくれないのか〉高校生活最後の都大会準決勝で、田島光はそう思った。メジャーリーグへ行きたいと初めて考えたのは、そのときだった。光が単身渡米して夢に向かって第一歩を踏み出したころ、父・佐々木幸一はボストン・レッドソックスを日本企業に買収させようと活動を開始していた。大リーグを舞台に夢を追う父と子の成長と葛藤。野茂、吉井、伊良部らの活躍を予見した、長編野球小説。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
kaikoma
4
小説としての完成度よりも、主人公の息遣い、決して華やかではないマイナーリーグの球場の醸し出している雰囲気、アメリカンドリーム… スポーツをこよなく愛したジャーナリストの思いが溢れています。30年経った今でもどこか爽やかな感じの作品です。2017/04/16
mucksan
2
バブル当時の日本。夏の甲子園予選で敗退してしまったサブマリン(下手投げ)投手、光が単身アメリカへ行きメジャーリーグを目指す。一方、彼の父は日本企業によるメジャーリーグチームの買収のために日米間を奔走する。 野球を題材にした小説はあまり読んだことがないけれど、その中でもこの作品に匹敵する作品はあまりないと思います。野茂投手がメジャーに挑戦するより前に書かれた作品ということで驚愕する以前に、アメリカでの登場人物の人間味がすごい。特に、昔ながらのスカウトの人柄が大好きです。渋いです。2012/09/24
turtle
2
学生時代に愛読した山際さんにこのような作品があったとは知りませんでした。 久しぶりに読んだ山際さんは相変わらずさわやかで、スポーツへの愛に溢れていました。 2012/05/05
Narumi
1
1990年前後、アメリカ野球界の上層部とビジネスを行う父と、底辺からメジャーリーガーを目指そうとする、父とは両親の離婚のために没交渉となっている息子の話が交互に描かれます。息子パートの方が面白いかな。自分に無縁だったのでよくわかりませんが、日本はバブル終焉の直前でしょうか。アメリカの方も、まだアメリカに夢を見ることができた最後の時代という感じがして、アメリカそのものはほとんど知りませんが、野球場の風景などまるで夢のようです。2018/08/02
にゃんしー
1
山際淳司は野球ノンフィクションが有名(「江夏の21球」など)で、彼のノンフィクションが大好きなのだけど、野球小説としてはこの1冊しか遺していないのでは。まだ野茂やイチローが渡米する前にメジャーに挑戦する日本人の話を書いた慧眼。アメリカ・ベースボールの、それもマイナーリーグの話が詳細に書いてあって、野球のそれも原点の生々しい匂いに触れることができる。何かに挑戦しようと思っているときに、それも負けそうになっているときに読むと、どうあるべきなのかを教えてくれる。大切な一冊です。2018/02/12
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