新装版 尻啖え孫市(下)

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新装版 尻啖え孫市(下)

  • 著者名:司馬遼太郎【著】
  • 価格 ¥858(本体¥780)
  • 講談社(2015/09発売)
  • ポイント 7pt (実際に付与されるポイントはご注文内容確認画面でご確認下さい)
  • ISBN:9784062758154

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内容説明

「信長はわしをだました」。個性豊かな戦国武将のうちでも、ひときわ異彩を放つ雑賀孫市は、信長最強の敵である石山本願寺の侍大将を引き受けることになった。戦国の世を自由闊達に生き、木下藤吉郎との奇妙な友情を育みながらも、鉄砲の腕にもの言わせ、無敵の信長にみごと“尻啖(しりくら)わせた”痛快な漢(おとこ)の一生。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

レアル

62
本願寺vs.信長で本願寺側についた孫市。信仰心ゼロ、天下に興味なしで興味がある事と言えば女色!という孫市。そんな孫市の鉄砲の腕の凄さと戦略の上手さに圧倒される信長。この本に登場する信長は敗戦ばかり。読み易さもあり、孫市の戦いの背景にある宗教のややこしい話や説明も分かり易く説明。サクッと読めて爽やかな読了。司馬氏の作品にしては重厚感が少ない様な気もするが、こういうライトな作品も良い。2017/09/14

びす男

57
「男はたれでも子供の部分を残している。何千人かに一人は、まるっきり大人になりぞこなった男がいる」。戦国を代表する快男児、雑賀孫市の物語、後編。購入したその日に読み終えてしまった。司馬は、飛ぶ鳥を落とす勢いの信長を最後まで手こずらせた天才戦術家の生涯を、じつに魅力たっぷりに描いている。筆者の言うように、孫市は群雄割拠の戦国時代を体現した男であり、その死とともにひとつの時代は終焉を迎えた。時代と個人を重ね合わせるうまさ、乾いた風が吹いたあとのような、からりとした読後感は、さすが司馬遼太郎。あとで書評かきます。2015/03/10

kawa

43
信長と闘って8年間、一度も敗れたことがなかった雑賀孫市。下巻はその闘いの日々が描かれ、サクサク正に快読。歴史の影に隠れている豪傑”尻くらえ”快男児にスポットを当て読者を楽しませる著者に感謝。ところで、司馬氏のストーリー中途での突然の演説会や薀蓄披露は、初期作品からもあったのですね。慣れると、これもいい味で楽しめる。2018/03/28

ユカ

42
違った。信長と戦った人でした。父に「『尻啖え孫市』を読んでいる」と言ったら,「ああ雑賀孫市ね」と即答されました。知らなかったけど,戦上手で何回も信長を退ける孫市が,すんごくかっこいい!! 何にも媚びず,味方をまるごと魅了して敵方への友情も隠さないところ,その器のでかさ。自分を貫く生き方とはこういうことかと思いました。本気で惚れた小みちの前では少年のようにかわいらしくなる。小みちもまた器がでかいんだろな。法専坊様に「孫市は童妖」と表されているところがさらに胸キュンである。映像化されたら,惚れてしまう。2016/06/06

Y2K☮

40
いやもう愉快痛快。実在した鈴木孫一ではなく、著者オリジナルの雑賀孫市と割り切って素直に勉強させてもらった。「明るさは滅びの姿であろうか」とは太宰治が創り上げた源実朝の一言。孫市も開けっ広げで侠気に富んでカラッと明るい。でも実はそれだけだと光が読み手の心の深い所まで行き渡らない。陰影がしっかり付けられているからこそ、輝きが際立って胸を打つ。全盛期の松坂大輔は150キロに届く真っ直ぐやカットボールだけでも凄かったのに、曲りの大きなスローカーブで緩急も付けていた。あれだよ。明るさは儚さの前触れ。我知らず切なさ。2017/04/07

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