内容説明
伊賀忍者の末裔で貧乏御家人の次男坊・柘植(つげ)信吾は、小さな町道場・無一流指南練心館で代稽古を務めていた。ある日、道場に赴くと、用人格の老人が刺殺されていた。多くを語らない道場主と娘のちの。しかしこれが、巨万の財宝が秘蔵されているという熊野の隠し国・安羅井(やすらい)をめぐる壮絶な戦いの始まりだった。
目次
遭った男
暗殺剣
蓮の音
練心館の秘密
退耕斎の正体
伊賀者
天狗の里
四番目の顔
隠密第一日
伊賀の刀法
老忍
仏国土
丹生津姫草紙
黒い影
異変
卵殻
旅へ
その男
安羅井人
神奈川の宿
藤沢の本陣
流れ
青い火
三条大橋