内容説明
青森の高校教師・中島升美は修学旅行の引率中、片想いしていた先輩と5年ぶりに再会する。一流企業を辞めて観光バスの運転手になった彼の勝手な案内で、進路指導に手が焼ける生徒たちを連れて東京を巡る羽目に――。優等生の突然の失踪、やる気のない教師の意外な告白……。修学旅行中に、大人も子供も人生の大切な決断をする感動の連作長編。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
おしゃべりメガネ
145
『私をスキーに連れてって』の脚本家一色さんの連作集です。やはり書いてるのが脚本家さんだからか、とても読みやすく、無駄な文章、言葉がないように感じます。とある青森の高校2年生の修学旅行を題材に関係する色んな立場の目線で書き綴られています。恋愛成就に意気込む女子、真の友情のありかたについて悩む男子、ドロップアウト気味の姿を取り繕うバス運転手、自分の特異な能力を疎ましく思う添乗員、自分の行き方、そしてこれからを見つめ直す教師、変にユーモアあふれる教頭など個性的なキャラを見事に駆使し、物語を展開させ楽しめました。2018/01/08
kousei
5
青森の高校生が東京へ修学旅行へ、章ごとに主人公を変えるリレー小説。高校生や引率の先生、機長など良いエピソードが散りばめられる。共感が得られる読者層はどの辺だろう?作者はこの時55歳か、ちょっと現代にマッチしていないかな、無理して書いている感あり。「私をスキーには連れてって」の脚本で感動したのは遠い昔。2020/01/07
yuto
1
クラッカーから始まる忘れられない修学旅行狂騒曲連作集。第1章の明太子女子高生の悪魔具合、乙女加減。第2章の間違い修学旅行生とハルミ姉さんのエピソードには笑っちゃった。声出して笑っちゃった。第3章の負けず嫌いなふたりにはいろいろ共感…。同じ場面でも視点を変えると見え方が違うのって面白いですね。機長と管制官の関係性も好きでした。だからラストシーンは爽やかな涙。ただ、やりすぎ感も否めず。面白いからなんでもいいや、てなるけどね。修学旅行に行きたくなります。2016/02/16
拓真・優太
1
【図書館本】 ★★★★★★★☆☆☆2015/10/28
いなこ
1
うーん…、ちょっといい話もあったけど、話が飛躍というか、なにかありえなそうなことばかりで、あらすじ読んだイメージとは違った。2015/10/23