内容説明
明治維新の激動期を司法卿として敏腕をふるいながらも、明治6年、征韓論争で反対派の大久保利通、岩倉具視らと対立。敗れて下野した江藤新平は佐賀の地から、明治中央政府への反乱を企てたが……。34歳から41歳までのわずか7年間に、栄光と転落を味わった「ふしぎ」な生涯を描く傑作歴史長編。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
いつでも母さん
129
江藤は苦手だ。いや、嫌いなタイプだったはずが。時代という波に乗り、うねりの中に沈んでいった漢・江藤新平。清濁併せ飲むことの出来ぬ性質なのか、理論武装だけでは立ちいかぬのが政治なのだろう。国家とは権力とは・・近代日本の夜明けに個人の思いが強すぎる。自らが整備した警察によって囚われの身に。あゝ、川路よ・・江藤は策士、策に溺れるを地で行ったのか。しかし、ここまで嫌うか大久保よ。憐れだ・・不器用な江藤をとことん嫌いになれなかったのは、司馬さんの作風にしてやられたのだろうな。哀しい歴史の裏側を見せられた感じだった。2017/10/05
遥かなる想い
87
下巻は 征韓論を巡る西郷と大久保の対立から始まる。 国家の行く末を決定する対立は、何度読んでも 緊迫する。下野した江藤新平は何を 思ったのだろうか?佐賀の乱における冷静な 大久保の対応とは異なり、佐賀の人々の混乱ぶりが 丁寧に描かれる。この時代の狂気のような 士族の不平が 各地で勃発した背景も丹念に伝わる。 維新後の英雄たちの激しい闘いの物語だった。2025/06/01
サンダーバード@読メ野鳥の会・怪鳥
74
日本の司法の基礎を築いた江藤新平。彼がこれほど波乱万丈の人生を歩んだ人物だとは思わなかった。極貧の身から持ち前の頭脳で法務大臣まで登り詰めながら、征韓論に敗れたこと転機に破滅の道へ。ついには勝ち目のない佐賀の乱を起こし、自らが構築した警察組織に捕縛される。自らが作り出した法によって裁かれ死刑となった彼の想いはどうだったのか。★★★★+
さつき
72
江藤新平が主役の小説なのに、薩の大久保、西郷の強烈な個性に圧倒されました。江藤がまだ佐賀にたどり着いてもいないのに、既に完璧にその征伐の段取りをつけている大久保。役者が違いすぎて悲しくなるほどです。大久保が尊敬した人物として徳川家康を挙げている点も印象的でした。天寿を全うした家康と、志半ばで斃れた大久保とではイメージがだいぶ違いましたが、勝利のために周到に策を弄する様は似ているのかな?2019/04/04
となりのトウシロウ
69
江藤新平とは不思議な人である。維新後の新しい国を作ることに獅子奮迅の働きをし、それだけの明晰な頭脳を持っていながら策士と言われる策略家ではなく、正論を戦わせれば全てが前に進むと考えていたのであろうか。二重鎖国佐賀藩の極貧の中で育ち、維新後に世の中に出てきてわずか5年で司法卿になり、まさに時流に乗ったのだがあまりにもその勢いが急過ぎて、その中にいた江藤には気づかなかったのだろうか。性急に事を為そうとするが為、生き急ぎすぎたのか。ある意味子どもの心を持っていた人なのかもしれない。2021/01/05
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