内容説明
【TVアニメも大反響!】伝説に挑み、謎と戦う、圧倒的ファンタジー、第6幕! 最強か、凡人か。勝者か、敗者か。〈運命〉の神殿で分裂した六花の勇者たちに、テグネウの本隊が迫っていた。六花たちはアドレットを中心に作戦を練るが、限られた戦力で厳しい状況を打破するため、リスクの高い作戦を取らざるを得ない。一方、テグネウは凶魔の大軍による物量攻撃と共に、「愛」の力を利用した心理的な揺さぶりを掛けてくる。絶対的不利の状況で死闘を繰り広げる六花たち。どこまでも自らの美学に執着するテグネウ。そしてついに「七人目」のすべてが明らかになる! 世界を救うことを誓い、復讐に命を懸けてきた少年に突きつけられた真実とは!?
目次
プロローグ 復讐者
一章 画策
二章 人質
三章 ハンス・ハンプティの嘘
四章 愛に苦しむ者の顔
五章 抵抗
六章 愛の結末
エピローグ 解き放たれた者たち
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
チェシャ猫
76
前巻からのアドレッドの変化についていけなくて、前半はイマイチのれなかったけれども、後半の逆転劇にはドキドキ。若干ご都合主義はあるけども世界最強には許される。けど最後はやっぱりそうなっちゃったのかというところで終わった。。そして エピローグで気になる幕引きが・・・。テグネウも結局操られただけだったのか・・・。2015/12/09
まりも
72
<運命>の神殿で分裂した、六花の勇者たちに「愛」の力と凶魔の大軍を利用したテグネウの魔の手が迫る…な話。これは本当にヤバい。作者の前作である戦う司書シリーズのテーマも愛でしたが、同じテーマでありながらここまで意地の悪い話になってしまうとは思いもしませんでした。窮地を切り抜けた後に、それを超える大きな爆弾を抱えさせるとか追い込み方がハンパないですね。憎むべき敵のテグネウに感情移入させられるし、本当この作品は常に予想を超えてくるから好きですわ。ここからどうなるのか楽しみすぎて仕方がありません。2015/07/25
よっち
57
七人目を巡って運命の神殿で分裂した勇者たちにテグネウの本隊が迫り、大軍の凶魔での物量攻撃と、「愛」の力を利用して心理的に揺さぶってくる第六弾。七人目とフレミーの考えそうなことを見透かし、テグネウが仕掛けてくる心理戦が何とも巧妙でしたが、結局は愛の力を見誤ったということですか。しかしここまで危機の連続を乗り切る大きな原動力だった力がついに喪われてしまったのに、強敵や魔王とまだ戦っていない状況というのがまた恐ろしい。事情こそ判明したものの、心身ともに満身創痍の六花の勇者たちが今後どう戦うのか次巻が楽しみです。2015/07/25
hamham
53
ハートフルボッコファンタジー第一部完。愛が打ち砕かれて絶望する様もいいけど、愛が冷めてしまって虚無に陥るのもなかなかに味わい深いよね。その様をテグネウに見せられないのが残念。愛の力が最強で、愛が奇跡を起こし、愛が幸せの源泉ならば、愛がなくなった者はどうなってしまうのか?今後が楽しみですね。「積み重ねた努力は決して裏切らないと、テグネウは信じている。彼は、努力家なのだ」やっぱ好きだわぁテグネウ。いい上司っぽいカーグイックが好きになれそうで期待しているものの、知略ファンタジーの本作で活躍できるのだろうか…。2016/07/25
異世界西郷さん
50
六花の勇者たちは二手に分裂し、そこにテグネウの本隊が迫り一触即発の事態に。事態を打開するために作戦を練るアドレットだったが、テグネウの策略によりある真実を知らされ……な第6巻。前巻が愛が為の喜びが描かれていたとすれば、今巻では愛が故の苦悩が描かれていて、読みながら少し考えさせられてしまいました。自分の心の拠り所が実は憎むべき敵から与えられていたものだと知ったアドレットの絶望感がとても巧く表現されていたと思います。テグネウを倒せたものの、勇者たちの先には暗雲が立ち込めている様子。次巻が待ち遠しいです。2015/08/31