内容説明
人は細田作品のどこに感銘を受けるのか、その核心とは?『時をかける少女』『サマーウォーズ』『おおかみこどもの雨と雪』、そして最新作『バケモノの子』。「細田守」とは何を描いてきたクリエイターなのか? なぜいま映画監督「細田守」の作品が期待され、広く一般から注目されているのか? 作中では、何がどのように表現され、観客に届いているのか。細田守監督とその作品は、日本のアニメーション文化の中で、どのような位置づけにあるのか……。アニメ・特撮研究家にして熱き細田ウォッチャーの著者が、平易に説き明かした細田ワールド入門書の決定版。熱い期待に応えて発刊と同時電子化!
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
爽
14
『未来のミライ』公開に先立ち、今までの作品をおさらいしたくなったので。時かけのときから大好きな細田守作品。専門的な言い回しが少ないので読みやすく、あらすじの確認とともに「掘り下げたらそうなのかも」と思い当たる新発見ができた。自分の中では夏の映画にすでになっているから、今年もサマーウォーズとか観たくなりそうだな。/気になったこと:時かけの、真琴がタイムリープの回数が表示されてることに気づくときって、「90」ではなく「06」だと思っていたけど、違うのか…?2018/06/23
やまねっと
6
今は2022年だからこの本が出て約7年前になるのか。 この本は「時かけ」から「バケモノ」までを特集している。個人的には「サマーウォーズ」が一番好きだ。その中でも、朝顔の描写の意味に感心した。栄と朝顔とのメタファーはより一層物語を深くさせる記述だったと思う。 「時かけ」は当時劇場に観に行った記憶が微かにある。読売新聞の特集記事と筒井康隆が細田守監督と対談している記事を読んで興味を持ったのだ。筒井康隆のファンとして観ねばと思ったと思う。 細田作品をより深く読み解く副読本として最適なテキストである。2022/04/10
舟華
5
7月に地上波で細田監督作品をやっていたので、これを機に積んでいた今作に着手。バケモノの子までの4作について。最新作を見ていない私が言ってはいけないかもしれないが、私はスタジオ地図になる前の作品が好きである。うん、言ってはいけない。サマーウォーズの「全部のせ」にはたしかにー!と頷いた。当たり前だがどの作品もこだわりがすごい。2021/08/03
レコバ
5
細田守作品についてそれなりに楽しめるものの、今ひとつホームランに感じられない。といった感想を脱する目的で読んでみた。著者の指摘する評価要素、例えば、カメラワークの緩急など、それなりの説得力はある内容だった。裏読みなのだろうが、著者の中の監督の評価は、卒なく・上手いであり、ぎりぎりを攻めている・ヤバいといった部分にて、物足りなさを感じる部分があるのではないか。そんなふうに感じてしまった。2020/03/18
ブライト
5
細田作品を見た人で、「もっと知りたいな」という人にうってつけの本です!過去の3作品の分析に加えてアニメーションというもののもつ可能性を教えてくれます。アニメがもっと好きになりました。2015/08/19