内容説明
応仁の乱の胎動が聞こえる8代将軍義政の治世。政治の混乱をよそ目に、遊興に身を委ねる義政をめぐって、愛妾・今参局と正室・日野富子は妖しく命がけの色と欲の葛藤をくりひろげている。中世の末期的な猥雑をきわめた世相を背景に、御所にうずまく謀殺の企てをとおし、運命の糸に操られて生きる人間の姿を生き生きと描く長篇歴史ロマン。序章。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
にゃん
3
寂静さんの作品ではマイナーなのでしょうか。図書館で見つけ、軽い気持ちで読み始めましたが非常におもしろく、大河ドラマ&ハーレクインロマンス&少女マンガな感じで、一気に引き込まれました。 室町時代は不得意でしたがたちまち興味津々。 歴史の教科書で名前だけ知っていた、観阿弥や世阿弥、かわいいイメージの一休さんなどが、じゃんじゃん登場し、生き生き動き出すさまに夢中になります。読書の醍醐味ですね。 2011/11/17
KEI
1
初・瀬戸内作品です。不思議な雰囲気を持つ友人宅の庭にある塔の下から見つかった昔の日記らしい冊子。その冊子を紐解くと。。。 足利義政の時代に遡り、将軍をめぐる正室である日野登美子、今参宮との軋轢、陰謀、等が千草という娘をとおして語られる。 室町時代って、あまり知らないけれど、これから京都を焼き尽くす応仁の乱へ、どのようにもつれ込んで行くか、惹き込まれて読みつつ下巻へ。2013/07/16
miesha
0
瀬戸内寂聴さんの本は初めてでしたが、濃厚なエロティシズムが漂っていました。 また、今参局の最期の姿はリアルで、映像が浮かんできて怖くなり、急いでページをめくったほどでした。将軍の職務よりひたすら造園などの美の世界に逃避していく義政。京都に行ってじっくり銀閣寺を見たいなあ、と思いました。一休もとても魅力的だし、室町時代(というか歴史全般)をよく知らなかったけれど、とてもおもしろくていろいろ知りたくなりました。2015/06/24
ウクレレまさあき
0
企画展『横尾忠則 幻花幻想幻画譚 1974-1975』を銀座で観た。東京新聞に連載された時代小説『幻花』の挿絵原画、全371点の展示。凄かった。で、本を読むことに。折角なら横尾忠則氏のイラストが入ったハードカバーで読みたい。でも、ハードカバーは勿論、文庫本も廃版。図書館を調べたら、渋谷区立図書館で発見。「閉架」も貸出可だったので早速借りて読み始めた。 室町時代なんて馴染みがないのに面白い。骸骨、蛇、琵琶、カルタなど象徴的な描写が出てきて、挿絵とどうリンクしているか、確認しに行きたくなった。 下巻へ。2018/09/28
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