内容説明
江戸城の台所人、鮎川惣介は、鋭い嗅覚の持ち主。ある日、惣介は、御膳所で仕込み中の酪の中に、毒が盛られているのに気づく。酪は将軍家斉の好物。果たして毒は将軍を狙ったものなのか……。大好評時代小説。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ユメ
36
今作も、御膳所台所人の鮎川惣介と幼馴染みの片桐隼人が城中で起こる不可解な事件に鼻をつっこむ。一連の事件のひとつひとつは作中で解明されるが、裏で手を引いている黒幕ははっきりとしないまま。三つ巴の権力争いが起こした波紋だろうということだけが見えてくる。特に、大奥の得体の知れない恐ろしさには鳥肌が立つ。個人としては人格者であっても、為政者は謀略のためには人間を塵芥のように扱う。上の人間たちの人柄に敬意を払いつつも、彼らが弱者の命を犠牲にすることは許せないと憤る惣介。その真っ当な感性が深い闇の中でずっしりと響く。2019/01/18
高橋 (犬塚)裕道
8
星4。面白い!設定が良い、まああり得ないと思われる設定ではあるがだから面白いとも言える。料理の使い方がいい箸休めになっている。それでいて所々では料理をダシに展開して行く。謎は深く、長大だ。この先が楽しみ!2017/02/18
ごへいもち
7
学研M文庫版で読了
りょう
6
包丁人シリーズ、第二弾。いやはや、武士って、刀さして、こんなことを200年もやってたのかい、あほらしー!とおもうこといっぱい。食いしん坊の料理人のシリーズ、ぼちぼち読みます。2019/07/16
へたれのけい
2
山場がどこなのか判らない。読み易いからもう少し続けよう。2023/04/26