内容説明
何の前触れもなく、地球が崩壊した。全ての移動・通信手段は失われ、世界の人口は千分の一に。東京では、占い師に縋(すが)る者たち、瓦礫に落書きを描き続ける大人のグループ、徒党を組んでレイプを繰り返す男たち、リアルモンハンに興じる子ども集団が跋扈していた。そして駒沢公園跡に墜落したジャンボ機の中では、男が物語を綴り始めた――彼が書く、その理由とは何なのか!?
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
相田うえお
99
★★★☆☆20032 【サバイバー:木下半太さん】地球崩壊後の東京が舞台。地球人口約六十数万人。崩壊原因不明。『塩の街』風のダーク系木下さん色。いや〜、人って極限状態になると、際どい行動するのかもね。●『どんな傑作の小説も映画も、終わり方を誤れば、あっという間に駄作の仲間入り』なるほど。本作品、ラスト良かったよ!●『幸せを手に入れるんじゃない。幸せを感じることのできる心を手に入れるんじゃ』なるほど。●『僕たちは宇宙の一部だったんだ』なるほど。●カップヌードルシーフード味が気になってきます。2020/03/18
キャプテン
68
★★★☆☆_「世|界/リストラ➖フェア」第一弾。私だ。社長・キャプ島耕作だ。片っ端からリストラする内に社員は私だけになってしまった。仕方がないので「世界」をリストラしてやる!終末だ!|/➖何故か崩壊した世界に生き残った人達を描いたサバイブ群像劇だ。木下らしくストンと落ちる話だった!しかしニートが「世界がリセットされた」とはしゃぐとは!けしからん!終わりの世界というより、再生の世界だとなぜわからんのか!リストラしてやる!普段は見えない法のありがたみを知りたくばとくと読むがいい!…む⁉︎自費に決まってるだろ!2017/02/16
mr.lupin
53
突然世界が崩壊した。その中で生き残った人々の物語。木下さんらしく非常に読みやすいストーリーであったがちょっとところどころ消化不良気味な感じがした。『奇跡はクシャミみたいなもの』このフレーズはなかなか印象深い言葉であった。☆☆☆☆★2019/04/13
りょうこ
43
サクサクと読めた。地球崩壊後の生き残った人達の物語。面白かったのだが、中途半端に終わってしまったような...。ちょっとモヤモヤが残りました。その後の地球はどうなっていったのでしょうか?その辺りうまく描けてたらもっと面白くなった気がします。2015/03/06
koguma
29
4月1日午後3時に突然崩壊した地球に残された生存者たちの話。生き残った人間それぞれの目線から話が綴られていき、最後には地球が崩壊する直前まで話は戻る。木下半太らしく、コミカルに描かれてはいるけど、崩壊した世界に起こりうるであろう様々な問題が、読んでいて辛かった。どうかこんな日が、私が生きている間には来ませんように(笑)2016/06/12
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- 和書
- ともしび/谷間 岩波文庫