内容説明
売れっ子ライター・虻原がマンションから転落死した。その建物にはかつて虻原が所属していた劇団の主宰者が住んでいた。二人には感情のもつれがあったらしいのだが……。虻原は連載コラムの最終回に不可解な俳句を残していた。はたして俳句に隠された意味とは?(表題作) 6つの星座にまつわる謎の数々を、名探偵・法月綸太郎が鮮やかに解決してゆく。連作本格推理。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
セウテス
74
【法月綸太郎短編集第5弾】星座シリーズⅠ。12星座をモチーフにした短編の前半6作品で、最初にそれぞれの星座にまつわる物語で始まる。牡羊座からで、設定としては良いと思うのだが、同じ意味で娘の名前をつけた人を知っており複雑な気持ち。過去の短編集からみれば、法月作品にしてはシンプルな謎解きだと思うが、双子座と巨蟹座の物語は素晴らしいミステリだ。どちらも論理的推理を楽しめる上に、ひとつの起因から別の側面を考察するべき、という見落としがちな推理が唸らせる。乙女座のサスペンス的な展開も、ラストの締め方が割りと好きだ。2021/10/06
gonta19
43
2010/7/12 Amazonより届く。 2014/1/30〜2/2 久しぶりの法月作品。12星座の神話にちなんだストーリー展開は大変だったろうな。どの作品も法月さんらしいトリック満載。個人的には[双子座]ゼウスの息子たちが一番か。2014/02/02
Yuki
41
クイーン「犯罪カレンダー」とクリスティ「ヘラクレスの冒険」に倣って黄道十二宮(ギリシャ神話)をモチーフにしたミステリ連作。コンセプト先行の連作なので法月親子シリーズにしてはテーマがさほど重くなく、ライトにサクサク読めて良い。もともと地の文にアニメやゲームネタが挿入されがちだが、2000年代の作品なのでmixiだの脳内メーカーだの懐かしいものが出てきてフフッとなる。ラストの乙女座の短編が2007年の猛暑から着想を得たエピソードなのだが、非常に暑い平成最後の夏にぴったりの話でもあった。そんな偶然が嬉しい。2018/08/01
kagetrasama-aoi(葵・橘)
39
「名探偵法月綸太郎シリーズ」短編集〔四〕「牡羊座 ギリシャ羊の秘密」「牡牛座 六人の女王の問題」「双子座 ゼウスの息子たち」「蟹座 ヒュドラ第十の首」「獅子座 鏡の中のライオン」「乙女座 冥府に囚われた娘」の六編が収録。どの編も星座とギリシャ神話を絡ませながら細い論理を展開していく好編。あまりにも綺麗に騙された双子座の話が一番好み。獅子座の話も名前に関する蘊蓄が如何にも綸太郎らしさが出ていて、尚且法月親子の会話が楽しくて好き。満足の短編集。2023/07/09
ホームズ
39
久々に法月綸太郎シリーズ。12星座をモチーフにした作品は面白いともいましたが内容的にいい作品と微妙な作品の差がある感じかな~。図書館シリーズにしてみた方がもっと軽い感じで楽しめたのかな(笑)とりあえずようやく『Ⅱ』が出たということなので早めに読んでみようかな(笑)2013/01/17
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