内容説明
唐、吐蕃、南詔の三国が支配を狙う雲南の国境地帯。この地を訪れた一行は、孤児を引き取って暮らす男女、宋格之と呉紫蘭に出会う。やがて大国の争いは激化し、子ども達に危機が迫る中、僕僕らは村に伝わる守り神「鋼人」の封印を解くため、湖底へと向かう。迫りくる軍勢。進まぬ国家間の和解。裏で糸を引く「胡蝶」。戦争前夜の狂騒を前に、王弁は何を思う? 緊迫のシリーズ第六弾!
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
つねじろう
55
そう仙人は良いよね。神様じゃ堅苦しいし魔法使いだと胡散臭い。王弁君のゆるさも僕僕先生との掛け合いも達人レベルになって来て見知らぬ土地や人達に囲まれても妙な安定感が出て来た。それは旅は道連れの他のキャラクターも同様。特に殺人マシーンの劉欣と蒼芽香の関係がイイね。相変わらずの肩の凝らない語り口の中にどの時代にもある強者と弱者の関係や、虐げられながらも護るものを見つけた時の人の真の力を、またその人間が心をひとつに合わせた時に起こる奇跡的展開を、照れること無く正面から描き爽やかさ迄感じさせる筆力に今回も感心した。2015/03/22
財布にジャック
46
今回の登場人物達は、本当に魅力的な人ばかりでした。僕僕先生も王弁も霞んでしまうほどです。初っ端から脇道にそれてしまって「何なの?」と不満だったはずなのに、読み終わってみれば、すっかり夢中にさせられていたのです。第6弾になっても、面白さが色あせないこのシリーズは凄いです。2015/03/30
きょん
21
王弁君が逞しくなってきたのかと思っていたら、甘やかされた坊っちゃん気質はそのままなんですね。どんどん旅の仲間は増えるけど、このお話の終着点はどうなるんだろう。2015/01/24
あぶらや
18
第6巻は自分ではなく人を守るために戦う物語。当初は西遊記のような雰囲気があったが回を重ねるごとに話が壮大な展開となって来る。 新しく出て来る登場人物も魅力的。 2019/11/21
はま
18
シリーズ第6弾。湖の底で僕僕と王弁が二人っきり。「このまま、永遠に道が続いて出られないとしたらどうする?」「俺は別に構いませんよ」「本心で行っているあたりがどうにも可愛いが、、、」なんかほっこりする!そんなん好き!もっとそんなん希望!鋼人さんの展開は思ったより淡白だったが今回も楽しく読めました。次巻も楽しみ!2015/07/05