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内容説明
「ストレス」を発見した天才科学者ハンス・セリエをめぐる物語。私たちは当たり前のように「ストレス」という言葉を使うが、実は、この言葉が誕生してから、約80年しか経っていない。すべての病気の原因が病原体にあると信じられていた1930年代、若き天才科学者 ハンス・セリエは、心や肉体へのストレスが体の変調をもたらすという画期的な「ストレス学説」を提唱した。医学を革新した天才的な閃きはいかにして生まれたのか? 科学者たちが織りなす人間ドラマを通じて、「ストレス学説」誕生の秘密に迫る力作。(ブルーバックス・2008年6月刊)
目次
第1章 若き日のハンス・セリエの抱いた瞬間
第2章 ホルモンの発見──高峰譲吉のアドレナリン発見物語
第3章 ストレス学説誕生前夜──インシュリン発見物語
第4章 セリエの研究の行き詰まりとストレス学説の着想
第5章 ストレス学説の成立──ストレス反応の三つの時期
第6章 視床下部ホルモンの発見競争
第7章 精神的ストレス疾患はなぜ起きるのか?
第8章 ストレス解消による健康長寿への道
おわりに
主要参考文献
●付録──生体電気信号のしくみ
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
masawo
5
ストレスを感じる神経回路が一旦開通してしまうと、その後もストレスによるダメージを受けやすくなる、というところが自分にとって新発見だった。研究者同士のドロドロバトルの描写は読者を飽きさせないためか。最後の最後で急に自己啓発っぽくなったのはビックリした。2023/08/07
氷月
3
セリエによるストレス学説の形成をその前史から解説している。ある病気の特異的な症状ではなく、あらゆる患者に共通して見られるありふれた非特異的な症状に着目し、そこに動物に共通する抵抗システムを見出したことにセリエの革新性がある。また、ストレス反応には内分泌系と自律神経系の二種類の経路があり、後者の経路が精神的ストレスに関わっていて人間にとって重要とのこと。2023/05/02
木麻黄
3
視床下部と脳下垂体の関係について、一般向けに、これほど簡潔にわかりやすく書いた書籍はないのではないでしょうか。他の書籍で理解できなかった理由までもが洞察できましたし、基本書と言われるケヴィン・シルバーの神経生理学入門もようやく腑に落ちた感があります。読み物としての完成度の高さは、基礎知識の解説が充実していることにとどまらず、ストレス学説の前史から始まる人間ドラマまでもが付記された点にあるでしょう。文系理系の枠を超えた良書、著者の他の著作も即二冊購入。神経系、内分泌系、免疫系は生理と心理を結ぶ架け橋です。2019/07/20
はーちゃん
3
よく使われるストレスという概念を発見したセリエさんを中心としたお話。2017/05/10
しまざき
2
セリエのストレス学説を、人間模様とともに紹介。ストレス学説を扱っている第5章はかなりわかりやすかったと思う。2020/06/25
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