内容説明
年収400万円以下だと、将来「下流老人」に!? 約600万人が一人暮らし、うち半数は生活保護レベルの日本の高齢者。Nスペ「老後破産」でも話題となった老後崩壊の衝撃を、テレビ、新聞、ネットで今最注目の著者が描く。初の新書。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ミカママ
410
日本人というのは、かくも「格差」が好きなんだなぁと思わせるタイトル。冒頭では下流に陥りがちの定義、そしていかにそれを避けるか、が綿々と綴られる。「若い頃より貯金を心がける」なんていう基本から、見落としがちの「コミュニティと関わりを持ち続ける」、大きいのは「いざという時は迷わず公的補助を受ける」あたりだろうか。繰り返しの生活保護のススメは、いちぶからは異論も出そうだが。「見捨てられてもいい命などない」という、著者の熱い想いの伝わる内容だった。中高年はもちろん、若い世代こそ手に取るべき作品。2018/09/11
ナイスネイチャ
193
図書館本。老後が怖くなるぐらい現実味ある内容。読み進んでいく度にへこんでいく。月並みな意見になるが政治家はなにやってんだと。生活保護もプライド捨てて貰いましょう。無知な私には勉強になりました。2016/09/24
やすらぎ
159
全ての世代に貧困はある。本人が悪い、自業自得。謝った考えを発信する者が残念ながら存在している。…歩んできた人生はそれぞれである。心や体のバランスを崩し、生活がままならない方もいる。明日、我が身に何が起こるとも知れない。…人と人を隔てる社会はあり得ない。人を見上げたり、見下したり、見過ごしたり。杖をつく方に席を譲らない、人にストレスを押し付ける。若者に過去の常識を振りかざす。負の要素が目につく社会は、心まで貧困になる。…微笑み、声かけ、譲り合い。誰しもが、ふとした優しさに顔がほころぶ。出来ることは沢山ある。2020/01/12
kinkin
139
先日読んだ「貧困世代」の著者。まもなく、日本の高齢者の9割が下流化するという。読む前は少し大げさではないかと思っていたが裏切られた気分。年金や退職金をあてにしても老後の病気や不慮の事故などで貧困に至るケースがとても多いこと。生活保護でギリギリの人がどんどん増加していること、その課題点と原因を深く掘り下げていると感じた。自己責任や努力という言葉だけでは片付けられない実態。日本の社会保障システム制度が下流老人を生み出していることは間違いなさそうだ。そして間違いなく自分にもあてはまると思うと凹んだ。図書館本。2016/09/07
どんぐり
92
生活保護基準相当で暮らす高齢者およびその恐れがある高齢者を下流老人という。収入が著しく少ない、十分な貯蓄がない、頼れる人間がない、あらゆるセーフティネットを失った状態。日に一度しか食事をとれず、スーパーで見切り品を持ってレジに並ぶ老人。生活の苦しさから万引きを犯す老人。医療費が払えないため、病気を治療できずに市販薬を飲んで痛みをごまかす老人。電気代がもったいないとクーラもつけずに熱中症で倒れ、誰にも看取られることなく、独り静かに死を迎える老人・・・。現在、600万人~700万人いると推定される下流老人。非2015/08/11
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