内容説明
江戸の猫鳴小路にて、骨董商<おそろし屋>を営む謎めいた女主人のお縁と、用心棒でお庭番の月岡。お縁には、大奥にいた過去があった。同じく骨董好きの将軍・徳川家茂の恩寵を受けていたのだが、その旺盛な好奇心と真贋を見極める才がゆえ江戸城の秘密を知ってしまい、逃げ出してきたのだ――。ついに、江戸の存亡にすら関わる<おそろし屋>の曰くが、ある首壺とともに語られる。深遠なる骨董奇譚、感動の完結巻!
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
優希
42
骨董品が江戸の存亡に関わるというのが、骨董の世界を広げているように思えます。これも完結編だからスケールを大きくしたのでしょうか。2022/01/08
いつでも母さん
39
なんと・・『感動の完結!』(帯より)ですと!3巻のシリーズだったか(汗)将門の首壺の章は確かに恐ろしかった・・お縁さんから現代の友郎への繋がりもわかったし、月岡さんや猫の存在も分かったよ。でもね、ちょっと期待しすぎちゃったかな~私。感動は無かったし、でももう少し続いてくれても良かったのでは?って、まあこんな事もあるのも現実なのね。きっと大人の事情があったのだろう(笑)2015/05/27
ぽろん
22
お縁さんの秘密が、気になりながらも、なかなか読めなくて、やっと、手に取れたけど、何だか、肩透かしをくらったような〜。感動の完結巻とはちょいと盛り過ぎでは⁈。安倍晴明の式神の話は、興味深かったです。2016/03/18
深青
22
シリーズ3作目。完結編だそうです…。面白かったので、終わってしまうのは残念です。それにしても陰陽師の式神があの動物だったとは…!これはまた面白い説だ。個人的にはやっぱり式神みたいな不思議な存在がいた方が嬉しい(笑)弁慶のお話も面白かった。最後にお縁さんの秘密も明かされます。江戸城の下にそんなものが埋まっていたなんて!それにしても…平将門殿の凄まじさよ…!シリーズを通して楽しませてもらいました。風野先生、お疲れ様でした。2015/07/25
ネムコ
22
風野さんの見極めが素晴らしい! このネタならこのくらいの長さ、っていうのが感覚的にわかるのね。一巻で、なぜ現代の「おそろし屋」が出てきたか。それがちゃんと伏線になっている。お縁さんのこと忘れません。2015/05/30