内容説明
巨匠キングが自身のベストと呼ぶ感動大作
夫の死後、悲しみに暮れるリーシー。夫の過去に秘められたあまりに痛ましい出来事とは? 永遠の愛と悲しみからの再生を描く傑作。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
志田健治
24
傑作!紆余曲折を経ての傑作でございました。評価は分かれるのだと思います。この作品からキングさんに親しんだ読者の方は特にそうだと思います。これは読み手の努力を要する本です。そして名作とはそういう本を指すのだと理解しております。個人的にはかなりのヒット。キングさんを、こう肌が触れそうなほど身近に感じました。よくぞここまで吐露してくれました。と同時に作家として、より手の届かない存在になってしまったような、なんだか妙に寂しくもあります。池。池の描写の美しいこと。誰の心の中にも存在する池。私の中にも存在してました。2018/03/02
眠る山猫屋
23
後書きにあるように、これは“結婚”と夫婦の物語。変質的なストーカーや異世界の魔物が登場するが、物語を動かすのは異界を往き来する現在の妻と失われた過去の夫。途中活躍するアマンダ姉さんすら、路上のオブジェにすぎない。ひたすら喪われた夫と繋がる妻の物語、最後に読み上げられるリーシーへの物語が全てを浚ってゆく。2015/10/08
siva
23
”キング離れ”していた頃に発売された小説、今頃の読了。上巻がとにかく読みにくく、慣れたキングの文体でもなく妙に時間がかかったけれど、下巻に入ってようやくらしさが戻って来た。ダークタワーとのリンクが強い。彼の作品で女性が主人公のものはどうも苦手。奥さんを念頭に書いたんだろうとは思うけれど、キングは女性を本質的なところでは嫌っている、恐れているんじゃないかと思うのよ。2015/07/19
RINKO
19
ようやく読み終えた!時間かかった…。色々と言い回しが特徴的で、あんまり真剣に読むとおかしくなりそうだったので、雰囲気重視で読んでました。下巻はさすがにハラハラすることも多く、面白かったです。…大変だったけど。2015/10/10
ふぁるく
17
現実、異世界、過去の出来事のフラッシュバックを通して語られる家族と夫婦の愛の物語。父の子にあてた短い手紙やラストシーンに胸を打ちました。2016/07/24