内容説明
外国人大関・荒把米は、独自の稽古で鍛え上げた強靭な身体で、土俵上に旋風を巻き起こしていた。ところ横綱昇進が確実視される中、格下相手にまさかの連敗。先場所からの不可解な取組結果に、支度部屋が関係することに気づいた大関は、本場所中にもかかわらず失踪する。やがてマスコミの前に現れた大関は“事実”を明らかにするが、何者かに狙撃され――。角界の闇に迫る衝撃のミステリ。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ばりぼー
55
2005年の乱歩賞最終候補作「かしわでヘイルメリー」を大幅改稿した「大関が消えた夏」をさらに改題。(ちなみに受賞作は薬丸岳「天使のナイフ」)。アメリカ本土出身の黒人大関・荒把米(あらばま)が、横綱昇進のかかった場所で中日までに不可解な連敗を喫し、記者会見を開いて休場を発表して失踪、すると大関を狙うヒットマンが現われて…と、とにかく展開がスピーディー。角界で噂されるあれやこれやの週刊誌ネタがてんこ盛りで、怒濤の一気読み。ミステリーとしては弱いものの、落選作が出版されるのにはそれなりの訳があるってことですね。2015/10/14
キムチ猫屋
5
冒頭からの逃走シーン。なかなか斬新で引き込まれました。強い男はカッコイイですな~。相撲はあんまり見ないんだけど、来場所は見てみようかなー。でも・・・昇進阻止で暗殺なんて、ちょっとヤリ過ぎーーー2017/01/12
キラ~アキヤマ
3
横綱昇進を目前にした黒人大関「荒把米」を巡る角界ミステリー。伏線が多く,「まさか伏線が回収されないまま終了?」と思ったが,最後には回収。結末は予想が大きく裏切られた。読了後,何故か四股を踏みたくなった。2015/10/11
ねぎまぐろ
2
★★2024/01/09