内容説明
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「待つ」とは未来を信じること、あるいは明日へ向かう強い意志。ひたむきに人を待つ美しさ、ひたすらに期(とき)を待つ凄まじさ…生に期する力を捉えた充実の名作11篇。『内蔵允留守』『柘榴』『山茶花帖』『柳橋物語』『つばくろ(燕)』『追いついた夢』『ぼろと釵』『女は同じ物語』『裏の木戸はあいている』『こんち午の日』『ひとでなし』収載。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
森の三時
41
山本周五郎先生の江戸時代ものの短編集です。ひとつひとつの物語は元々は「待つ」というテーマで書かれたわけではなく、編者による大括りなサブタイトルです。江戸時代ゆえに身分、貧富、医療・衛生面など今と比べれば厳しい状況にありますし、登場人物は良い人も悪い人も当然のように出てくるし、辛い運命にも遭遇しますが、読み終えたときにこの結末で良かったなぁとしみじみと思える結び方が山本先生の作品のよいところだと思います。2022/03/01
ソーダポップ
26
待つという事を主題に集められた11の短編集。「待つ」とは未来を信じる事。あるいは明日に向かう強い意志。この物語を読みながら、人は自分を真実に愛してくれる者が誰かがわからずに、一時の言葉や行動に騙されて、同じような間違いをしていく事が多いなと実感したりもする。この短編集にはいくつかの人生があって、そのちょっとした間違いで人生が狂っていく姿が描かれていと同時に、そこから立ち直っていく姿も描かれていて、作者の最後の優しい希望があったりして時代小説のひとつの見本のような作品集になっているような気がしました。2024/02/18
ドナルド@灯れ松明の火
15
山本周五郎の小説を、待つというテーマで集めたもの。文体などを初出にこだわっているようだ。彼の作品は、書いた時期によってストーリーの展開が変化する傾向があると思うが、本書では人情味溢れ余韻に浸るような作風があまり感じられなかった。2015/05/30
らびぞう
11
山本周五郎の「待つ」をキーワードに11編の中短編が、入っている。中編の「柳橋物語」は、それまでの短編とは一味違って、なかなか読み応えがあった。もちろん、内容に関しても。私は、「女は同じ物語」が好きだ。どれも、ほっこりさせる内容が多かった。また、いつの世も、「女性は強くて、強か」を再認識した。2017/04/21
山内正
5
見慣れない客が この近くに質屋がありますね 元は相模屋でご存知ないですか 店に三味線抱かえた女が入って来た 客に声をかけ酒を飲ませてと 二度ほどこの辺も焼けてね 俺は子供の頃裏でみみず掘ってたら六つの女の子があたしおつうちゃんよと近寄て次の日も側を離れようとしない子で 二十歳の時江戸を離れ 弟子を使うようになって 江戸を出る時約束したんだ戻って来ると おつう知っているかい? あの小上りで酒飲んで伸びてる女がおつうだよ 2022/02/24
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