内容説明
安重根(あんじゅうこんもしくは、アンジュングン)。彼の名前は、多くの日本人が歴史の教科書で目にしたことがあるのではないだろうか。しかし、その大半は、伊藤博文を銃撃した男、という認識で留まっているのではないだろうか。本書では、なぜ、彼が一国の元首相を暗殺するという凶行に及んでしまったのか、韓国側がテロリストを英雄視する不可解など、その答えを探っていく。「歴史的人物とは、ある国にとっては英雄であり、ある国にとってはテロリストである」という至言がある。安重根についてもこの言葉が当てはまるとも言える。韓国側は言う、「日本に正しい歴史観を」と。しかし、一国の元首相を暗殺した男を英雄として位置付ける歴史観が、本当に正しいのだろうか? 取材をもとに再検証した迫真のノンフィクションにして、伊藤博文を撃った男の正体に迫る人物評伝。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
竹園和明
31
サッカー日韓戦やWBCなどで韓国サポーターが掲げる顔写真の横断幕。異様な佇まいのあの男が、伊藤博文を暗殺した安重根だ。李氏朝鮮時代、激しい階級社会にあって「両班」と言われる特権階級の家に生まれた彼は、日清戦争後の日本による特権階級廃止策により一家が没落の一途を辿った事に怨念を抱き、統監府の伊藤を射殺した。17歳で基督教に入信したというが、ボンボン特有の幼稚な傲慢さから稚拙な義侠心に駆られ私怨を晴らすとは、それが宗教の洗礼を受けた者の姿か。また彼は本当に英雄なのか。暗殺者を英雄視する韓国。全く理解出来ない。2017/11/23
北本 亜嵐
14
「歴史的人物とは、ある国にとっては英雄であり、ある国にとってはテロリストである」という至言がある。この本の主人公・伊藤博文公を暗殺した安重根は隣国では「英雄」とされている。(日本では暗殺者である)いったい彼はどのような人物なのか?作者は現地での取材や一次資料を用いて、丁寧かつ冷静に検証している。最後に「安重根は愚劣なテロリストである」と結論づけているが、本当にその通りだと思った。隣国は「歴史を直視して・・・」と言うが、「暗殺者」を「英雄」とする歴史観は如何なものだろう?2015/04/25
kaguyam
2
愛国者なのかとまず問いたい。どうにもモヤっとする。作者はあくまで誹謗中傷を目的とせず、事実を並べているという。それを疑いたくもなるような人間性なのだもの。こんな未熟な人間が宗教者?教育者?英雄?それ日本語なの?と聞きたくなる。同じ東洋平和を望んだという伊藤博文と安重根、境遇の違いもさることながら、それぞれの存在が重い。2015/07/31
kurayamadasoga
1
「安重根は卑劣なテロリストである」全くもって同感です。2016/03/26
あまたあるほし
0
これだけ資料をひっくり返して、結論が「愚劣なテロリストである」とは・・・・・・。テロリストで人殺しであることは間違いないけれどさ。ことばの選び方があまりほめられたものではない。それに、これでは、当時、少ないながらも日本人が安重根に心を動かされたことを説明できていない。安の書いた「東洋平和論」を読むとその大アジア主義的思想は、「愚劣」の一言で片づけられないものがあるのではないか。2015/04/17
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