長宗我部 最後の戦い(下)

個数:1
紙書籍版価格
¥957
  • 電子書籍
  • Reader

長宗我部 最後の戦い(下)

  • 著者名:近衛龍春【著】
  • 価格 ¥957(本体¥870)
  • 講談社(2015/05発売)
  • ポイント 8pt (実際に付与されるポイントはご注文内容確認画面でご確認下さい)
  • ISBN:9784062930239

ファイル: /

内容説明

関ヶ原の戦いに敗れ、土佐二十二万国を喪失した盛親。寺子屋の主に身を落として隠忍すること十四年。ついに巡ってきた大坂の陣で敗北するも、自刃せず生き恥を晒してまで虜となることを選んだ、その真意は何だったのか。長宗我部の家名を賭け、最後まで戦った男の生涯を追う傑作歴史小説。文庫書下ろし

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

もりのくまお

53
下巻を読みながら一番に感じたのは、盛親の周囲の状況に流されやすくて、しかも自分の好いようにしか物事を考えない楽観的とも言える性格にイライラする感情でした。四男として生まれた末っ子気質と言うか、親の七光りを受けて育った甘ちゃんぶりに、領地を失っても御家再興できなくても仕方ないかなと思いました。今まで知らなかった関ヶ原や大坂での活躍を知れたのは良かったですが、同じ敗者の三成や幸村と比べたらキャラはやっぱり薄い。それでも元親の係累が大坂の陣直後に皆殺しにあったのは敗れたとはいえ同情を禁じ得なかったです。2015/08/15

シン

8
ずっと昔に司馬作品で長宗我部ものを読みましたが、この作品をきっかけに私の中でマイブームが起こりそうです。中国・秦の末裔と名乗り、秦同様栄華の時代は短く、不運にみまわれた長宗我部家。江戸初期、大坂冬の陣後盛親の斬首により、その子たちも次々と処刑されるも、その志は幕末家臣の末裔坂本龍馬たちに引き継がれる。すばらしいと思いつつ、巻末の解説で家康によって根絶やしにされたはずなのに長宗我部家17代当主友親氏の執筆・・・。知的欲求が触発されました。2015/06/30

Ryuji

5
★★★★☆下巻は関ヶ原での敗戦から大阪の陣まで。小説の内容とは直接関係ないが、「もし信親が死なずに家督をそのまま継いでいたら?」「もし関ヶ原で何が何でも東軍についていたら?」「もし関ヶ原の敗戦後、土佐で徹底抗戦の構えを見せていたら?」長宗我部家はどうなっていただろうと考える。長宗我部家が断絶し土佐に山内家が入ったからこそ、あの幕末の土佐藩があるのだから歴史は面白い。優柔不断なイメージが先行する盛親であるが、大阪の陣では最大数の旧家臣団を率いて入城している、それなりの人物・大将であったのだと思う。2015/11/28

future4227

5
なんとも不運な大名家ですなぁ。とりわけ盛親は不憫でなりません。慰霊もやっと今年になって土佐に戻ってきたとか…。帰郷まで400年もかかったんですね。関ヶ原合戦も大坂の陣も、あまり描かれることのない戦場が舞台となっているため、歴史オタクが読んでも、とても新鮮です。近衛龍春さん、さすがです。2015/04/15

ポニョ駅長

3
関ヶ原~大坂の陣 関ヶ原本戦で戦えなかったことが、彼の生き様を大きく狂わせる。 なまじ本戦に名を連ねたために、東軍への接触する時機の喪失、実兄・親忠の粛清により、家康に疑心を抱かれ、改易処分を受けてしまう。 寺子屋で、京童から関ヶ原の話をせがまれても、戦闘に参加できなかったので多くを語れない様子。 戦国大名としての忸怩たる想いがとても印象的です。 一縷の望みをかけた大坂城で、華々しい勝利を収めるも、大坂城が陥落してしまい、囚われてしまう。 ある意味、家康が最後に怖れた人物かもしれません。2015/03/25

外部のウェブサイトに移動します

よろしければ下記URLをクリックしてください。

https://bookmeter.com/books/9381184
  • ご注意事項
 

同じシリーズの商品一覧

該当件数2件 全てにチェックを入れる/全てにチェックをはずす