内容説明
会津開城に始まった明治元年。朝敵とされた会津藩士たちの運命は悲惨を極める。八重は兄を介し、夫となる新島襄と出会うが、胸には無念の思いがあった。そして明治七年。佐賀の乱勃発の報を受けた八重は、再び銃を手にする! 美しい四季を背景に、家族の和、敗者の誇り、正義を貫く心意気を描いた前作『幕末銃姫伝』に続く歴史長篇。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
yoshida
109
幕末銃姫伝に続き読了。会津戦争の終結から大久保利通の死までを描く。会津戦争は新政府軍、特に禁門の変で遺恨のあった長州の報復と見せしめであると思う。戦死者の埋葬を禁じ、鳥獣に喰われるがままにした事、最果ての斗南藩への移転による塗炭の苦しみ。会津藩には孝明天皇よりの御宸翰があり逆賊ではなかった。孝明天皇の急死と徳川慶喜による切捨てで会津藩の運命は変わった。新政府よりの仕打ちに会津藩士達は報復の機会を待つ。特に西南戦争で会津藩士が多く参加したのはその現れだろう。八重と新島襄の夫婦愛に感動した。充実した作品です。2016/10/22
けやき
41
大河「八重の桜」のその後の八重についてといった話。面白かった。2024/09/07
けいこ
11
『幕末銃姫伝』の続編。前作は会津戦争の迫力に驚いたけど、今作は八重が佐賀の乱の現場に行くとか、少し創作っぽいところがあった。だけど、江藤新平の事とかは知らなかったから、興味深かったです。巻末の参考文献も少し読んでみたくなりました。2015/06/03
Kemmel
6
鶴ヶ城開城後の新島八重の行く末を描いた「幕末銃姫伝」の続刊。物語上では「幕末~」より八重の比重が大きくなり、山川大蔵と八重の二人の目線で描かれていきます。八重と会津藩士たちの屈辱と報復への思いがちゃんと物語の軸となっていて大河ドラマの明治編より納得のいく流れでした。...佐賀の乱のくだりはまぁサービスということで(ーー;) 幕末志士たちの描き方が偏っていますが八重視点なので仕方が無いところでしょう。2015/05/31
ni445
3
落城後、明治の世になっても、八重の復讐心はやむことはない。決着のつけ方がちょしゃらしいというか、八重らしいというか。分厚かったけど、一気に読んでしまった。文章の熱が幕末というか、革命とか、変革期に合うのだろう。2015/04/29
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