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内容説明
「それがしはもと信州上田の城主真田左衛門佐幸村と申す者。ここにあってお首を頂戴いたそうと待っており申した」家康は顔色を変えた。もっとも恐れていた幸村が出たのだ。無言のまま、馬に鞭をくれて逃げ出した。(本文より抜粋)いかなる劣勢にあろうと、神算鬼謀を尽くして数万もの軍勢を翻弄した真田家の智将たち。武田家の興亡から天下分け目の関ヶ原合戦、そして運命の大坂の陣へと続く「昌幸・幸村・大助」三代の活躍は、天下に覇を唱えた信長をはじめ、最終的に江戸幕府を開いた家康など、時の権力者に立ち向かう“国民的英雄”を望んだ民衆により、“華々しい伝説”へと昇華していく。江戸の元禄期以降に書かれ、猿飛佐助・霧隠才蔵・三好青海入道らの奇想天外な活躍で明治から大正期にかけて爆発的な人気を呼んだ「立川文庫」真田編の“種本”となる『真田三代記』が、土橋治重の名訳で現代に甦る! 2016年大河ドラマの世界を愉しむ一冊。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
国士舘大学そっくりおじさん・寺
60
PHP文庫にはたまにこういう珍しい本が混じっている。『真田三代記』は江戸中期~後期に成立した作者不詳の物語。それの現代語訳で、文章も平易なヒーロー講談である。先日立川文庫の幸村を読んだのだが、これを踏襲している箇所があるのがわかった。十勇士も大半登場。神君家康を殺しかけた人の本なので、当時秘かに流通したものだ。深沢七郎『風流夢譚』や大江健三郎『政治少年死す』の江戸時代版だと想像すると楽しい。途中幸村が、敵勢を撃退する為にウンコやお粥をぶちまけるという攻撃をする。籠城なのだから兵糧の粥を撒くなよ(笑)。2016/03/21
miraiocoo
15
いつも知っているストーリーとは違って、楽しく読めた。NHKとの違いを見てみたい2016/01/02
sayzk
8
昔からあった地元の本屋がついに店をたたむことに。最後のなごりになんか一冊・・・、次の大河ドラマが真田か・・・、なんぞ一冊・・・、で、ジャケ買い。あとでこのサイト見たら登録数の少ないこと。江戸時代に書かれた”レジェンド”的な物語なので、史実に沿ったアカデミックな本をお求めの方は他の本を。しかし江戸時代に赤穂浪士のように物語化された真田像があり、今に名を残してることを初めて知る。日本人ならこっちを先に知って、真田幸村とその家来に感動し、家康を狸親父とそしって、後から歴史の実像を追って行ってもいいかなとも思う。2015/12/19
sayzk
5
テレビの真田丸が始まるからと、読んだ本を再読。2016/09/17
たまりん
1
真田幸村が大好きで、真田に関する本を探していて出会いました!!こうゆう真田三代(昌幸、幸村、大助)初めて読みましたが、面白かったです。終わり方が、こうゆうのもアリねすね。もっと真田家に関わる書籍を探して、読んでいきたいです!!2020/03/29