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内容説明
年々、飲む薬が多くなっていませんか? 人によっては、毎日、とてもたくさんの薬を飲んでおられる方がいらっしゃいます。そんなにたくさん飲んで、飲み間違えないでしょうか。大丈夫でしょうか。実は、薬の種類が増えるほど、副作用のリスクが高まります。それを病気と勘違いし、さらに薬が増えてしまう。そんな悪循環がいま起きているのです。よく眠れないからといって飲む睡眠薬のせいで、足元がふらついて転倒したり、認知機能が落ちてしまったりするのです。胃薬を飲むと意識がもうろうとなったり、降圧剤でも認知症状を引き起こしたりします。「年のせいで」物忘れや認知症や転倒が起きていたのではありません。薬の飲むすぎによって、あたかも老人特有の症状を作り出してしまったのです。本書はとくに、中高年の方に、賢い薬の飲み方を知っていただきたくて書かれたものです。子どもに子ども用の薬の飲み方があるように、中高年や、ましてお年寄りの方ともなると、若いころと同じ薬の飲み方をしていてはいけません。血圧の薬から水虫の薬まで、よく見かける薬を取り上げながら注意点を紹介します。本書では薬を減らすために今日からできる具体的方法から、薬のいらない生活習慣のつくり方、さらには医者との上手なつきあい方まで、東大病院の「老年病学」専門医が懇切丁寧に説明します。賢い薬の飲み方を伝授します。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
MILKy
9
面白い!!勉強になる!!書店で他の本目当ての時に出会った本。深井良祐、菊池新に続く名本!秋下Dr.に診てもらいたい。中高年向きとあるけれど、身近な祖母、そして母、また自分のためになる内容だった。素人にもとても分かりよく書いているし、決して高齢者だけが当てはまるワケでもなく、高齢者中心には書いてはあるけど、果ては近い将来の自分にも役立つ。これまでお世話になってきた薬だからの過信は高齢者には危険、その効き過ぎなる副作用の恐れも。また年齢重ねる程個人差は開くと。仮に血圧ひとつにしても多少の前後を考慮したり…2020/11/19
つなで
3
高齢者に特有の老化現象を知らないと、それを病気と捉え、薬がどんどん増えていくことがある。薬をやめろと言うのではなく、過剰医療を避けるための知識を持とうとすすめている。易しい表現で読みやすかった。2014/08/23
ココアにんにく
2
多剤服用に関心があり読みました。今は常時服用薬はないのですが後学のために。最低限の医療リテラシーを持つことは大切ですね。3種以上の服薬で何が起きるのか誰も調べていないとは怖い。処方カスケードは親の看護でも常に問題点でした。薬の副作用を新たな疾患と勘違いして、さらに薬を処方してしまうことが繰り返されて、最終的に重篤な状態に陥ってしまう負の連鎖。他にも老齢病学、血圧、コレステロール、抗生物質など知っておくべき事がたくさん書いてあった貴重な一冊。2017/07/07
サワコ
2
著者は東大病院老年病科在籍のドクターです。①高齢者にあらわれる体の特徴②高齢者の正しい薬の飲み方③よくある薬はこう飲もう④薬がいらない生活習慣のつくり方⑤医者との賢いつきあい方2016/03/15
Toru
0
とっても大事なことが、とても簡単に分かりやすく書いてあります。薬カスケード大事だなー。2017/07/09