角川新書<br> 幸せの日本論 日本人という謎を解く

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角川新書
幸せの日本論 日本人という謎を解く

  • 著者名:前野隆司【著】
  • 価格 ¥924(本体¥840)
  • KADOKAWA(2015/04発売)
  • ポイント 8pt (実際に付与されるポイントはご注文内容確認画面でご確認下さい)
  • ISBN:9784040820231

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内容説明

脳科学・ロボット工学者で、幸福学の第一人者による、これまでにない画期的な実用的日本人論。
歴史、文化、宗教、政治、哲学などの観点から西洋と東洋を俯瞰し、日本、日本人の特徴をたどりながら、日本という国が持つ幸福の源泉、日本人の多様性を受容する精神構造などを分析。「日本人は考えをはっきり言わない」「日本人は決断が遅い」など、日本人の短所と言われる特徴は、現代において、本当は長所ではないのか。日本人の持つ10の特徴を挙げながら、短所と思われている特徴が本当に短所なのかを検証。そして、全体が調和し共生する社会モデルとして、日本型システムの理想型を思索しながら、世界がそのように「日本化」していけば、誰もが幸せになれる平和な世界が可能なのかについて考察していく。

前野隆司(まえの・たかし)1962年生まれ。東京工業大学卒、同大学院修士課程修了。慶應義塾大学大学院システムデザイン・マネジメント研究科委員長・教授。博士(工学)。幸福学の第一人者。主な著書に『幸せのメカニズム』『脳はなぜ「心」をつくったのか』ほか。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

Kikuyo

30
日本の特徴は、中心に「無常」とか「無私」に代表される無がある。無いということが在る。なんだか般若心経のようだ。どんな異質な文化も技術も受け入れ、自分化し続けることができる。ただの日本論ではないなという印象。様々なものを俯瞰しながら、後半は「森」をたとえ話にしながら政策提言している。日本の未来ビジョンとして、全体として調和しているという発想。日本は森林の国だ、風土は人の想念に深く影響を与えるだろう。私にとって著者の提言は非常に興味深い。2016/09/13

デビっちん

14
日本を日本についてのみ論じるのではなく、世界という文脈の中で相対化して論じることで日本の特殊な点とそうでない点を明らかにしています。日本人は、中心に「無」がある文化を持っていて、どんな新しいことも矛盾なく受け入れて、やがて日本化します。さらに、中心に「無」があるからこそ、その周辺に豊かなモノが出てくるという考えがあります。それこそが、日本人の強みという著者の考えには、面白い視座だなーと強く感じさせられました。分析的にならずに、一度すべて受け入れてみてはどうだろうか?2016/08/11

茶幸才斎

5
西洋近代の個人主義・合理主義が幅を利かす世界では、周囲の顔色を窺い自らの意見を明確にしない日本人の態度は、欠点にしか見えない。だがそれは、日本人の中心に無常・無我・無私への指向があるからで、近代合理主義が今日多くの問題に直面している現代にあっては、日本人の相互協調的なものの見方が世界を変えるのではないか、と云っている本。日本人のしたたかさの一端を説明する考え方として面白かったが、日本が世界を変える主役を演じる日は来ないだろう。そんな大それたことを口にするのは、日本人としては実におこがましいことですからね。2015/05/23

いまちゃん

4
今まで読んできた日本論の中では少し毛色が違うかな。なんか、授業っぽい雰囲気の読み心地。そして、科学やらなんやらイロイロなものを盛り込みすぎて、何を言いたいのかサッパリ理解できませんでした。2015/05/17

Hayek

3
★★★☆☆肯定と否定は非対称。肯定は体系的な説明が必要だが、否定は一つ粗があればよい。無知の知、問題をメタに見ることで問題をすり替える。西洋ではメタ化を行わない論理体系(自己と他者、個人と集団)が進んだ。近代西洋は論理的・合理的・二項対立的、東洋は論理超越的・合理超越的・二項対立超越的。全体と部分の分離不可能性(本来のシステム思考)を近似のために分離しようとしたのが近代西洋流。2016/08/11

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