岩波新書<br> 医学探偵の歴史事件簿ファイル2

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岩波新書
医学探偵の歴史事件簿ファイル2

  • 著者名:小長谷正明
  • 価格 ¥858(本体¥780)
  • 岩波書店(2015/04発売)
  • ポイント 7pt (実際に付与されるポイントはご注文内容確認画面でご確認下さい)
  • ISBN:9784004315292

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内容説明

歴史を動かしたあの人の病気は何だったか?イエスの奇跡と藤原鎌足の知られざる死を解き明かし,現代世界を動かした各国首脳の病気を追究する.感染症の世界史へのインパクト,スモンや狂牛病など社会が生んだ病気の歴史,芥川龍之介やチャールズ・ダーウィンの人生に影を落とした病気ほか,ますます鋭い歴史への眼差し.

目次

目  次
   まえがき

 第Ⅰ部 歴史神経内科外来
  1 起きて歩め──イエスの奇蹟
  2 傾国の笑顔
  3 大織冠──中臣鎌足の脊髄障害
  4 ホロコーストの豆──戦争とラチリズム
  5 『ライフ』の伝説
  6 湾岸戦争症候群──ALSの謎の増加

 第Ⅱ部 権力者たちのその時
  1 ブラディ・メアリーのご懐妊
  2 太陽王のカツラと心臓
  3 梅号作戦──国民党主席汪兆銘の闘病
  4 チャーチルの胸痛
  5 黄昏のソ連──ブレジネフと後継者たち
  6 東独ホーネッカー議長の胆石とベルリンの壁崩壊

 第Ⅲ部 感染症今昔物語
  1 仏教伝来と疫病
  2 百万遍と黒死病
  3 ペスト患者たちを見舞うナポレオン
  4 アシモフの輸血──エイズに感染す
  5 肉食系疾患──クールーと狂牛病

 第Ⅳ部 毒に中る
  1 寵姫の美貌崩壊──黒ミサと毒殺疑惑
  2 帽子屋と鍍金師
  3 ラストエンプレスのアヘン中毒
  4 オリンピック会場の謎の病気──スモンとキノホルム

 第Ⅴ部 あの人の病気は何だったか?
  1 芥川龍之介の頭痛と『歯車』
  2 ダーウィンに来た病気
  3 エドワード七世の戴冠式
  4 意気地なしのアル・カポネ
  5 スティーブ・マックィーンの最後の闘い
   あとがき
   参考文献

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

ヒデミン@もも

45
邪道のファイル2から。病院の待合室で何気に手にとったこの本があまりにも興味深くて図書館で借りた。ファイル1も読まないと。しかし小長谷先生の幅広い知識をリスペクト。あまりにも医学的な部分は飛ばし読み。名古屋大学の汪兆銘の梅見てみたい。ルイ十四世の心臓が使われている絵は恐くて見れないけど。しかし仏料理が柔らかいのはルイ十四世が歯槽膿漏だったとは。狂牛病の話は怖すぎる。芥川龍之介「歯車」が偏頭痛!? アリスの秘密も薄儀の皇后の話も興味深かったけれどすぐに忘れてしまう私の脳内も小長谷先生に診断してもらいたい。2015/09/29

ユウユウ

43
小長谷先生の医学の視点から色々なものを読み解いていくところが本当に興味深い。この著書もたいへんおもしろく読みました。2016/11/28

gtn

29
不意の疾病により現役死した横綱として、玉の海とその師の師である玉錦を紹介。いずれも虫垂炎を起因とするもの。かつて盲腸炎くらいならば我慢し、公務を優先させる時代があった。当時の空気に同調するものではないが、今の横綱と比較すると隔世の感がある。2021/01/18

けんとまん1007

24
校下の図書館の分館で見つけた1冊。ファイル2ということ・・・ではあるが、こちらから読んでみた。これは、面白い!歴史を彩る人々の、なかなか表には出ないと思われる面が、とても興味深く思う。改めて、診療とは、医学とは、その変遷も含め、奥が深い。今後も、シリーズ化してほしいと思う。確かに、歴史上の人物たちも、一人に人間であることにはかわりないのだから。2015/05/24

Norico

22
イエスの奇跡や周の褒姒が笑わない理由、中臣鎌足の死の理由など、古代史の人物に対する推理が面白い。イギリスの帽子屋と鍍金師に共通するのが水銀中毒というのもびっくり。そして人間の歴史は感染症との闘いなんだなぁと実感。黒死病といえば中世ヨーロッパの印象が強かったので、なんとなく日本で感染症はなかったイメージだった。ペストもエイズも狂牛病にもそうだったように、コロナにも打ち勝って早く平和な生活に戻れるといいなぁ2021/02/11

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