内容説明
突如、日本を襲ったバッタの巨大な群れは、東北地方で米、野菜を喰いあらし、人々をパニックに陥れた。不信、暴動、輪姦……最悪な事態をむかえ、対策は急を要した。しかし、政権を維持しようとする中央政府の出した結論は、東北六県を切り捨てる冷酷・非情なものであった。やむをえず、東北地方の県民による「東北地方守備隊」が組織され、中央との対立はついに限界に達する……! 空前絶後の想像力で描く、感動のスーパー・パニック・ロマンの傑作!
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ばりぼー
38
中国から幅10㎞、長さ20㎞もの飛蝗(バッタ)群団が青森に襲来、あらゆる穀物を食い潰して東北六県に未曾有の大惨事を引き起こすという動物パニック小説。飛蝗を英語ではlocustといい、語源は〈焼け跡〉のこと、旧約聖書では三大災害の一つとして、神がエジプト人を罰するために遣わしたとしているそうです。潰滅状態の東北から政府備蓄米まで都市部に移管して国家の治安維持を優先しようとする政府と、東北六県の自治権を主張する野上青森県知事との対立を軸に、人間同士の醜い争いが執拗に描かれます。暗澹たる気分のまま下へ。2014/06/18
金吾
25
○ずっと読みたかった話ですが、なかなか売っていなかったため読めなかった本です。飛蝗は災害の引き金ですが、それに弾かれた人間がパニックをひきおこしているように感じました。下巻が楽しみです。2023/05/18
衛兵
8
感想は下巻にて2020/06/27
さっと
7
祖父母が山形出身なので子どものころから郷里から送られてくるイナゴの佃煮をポリポリ食べてきて、小学校や中学校に持って行っても都会育ちの先生には見た目から拒否され、子どもごころに「こんなにおいしいのに」とポリポリちょっと不思議そうに大人を見ながら食べていたものだが、いや、もう食えんだろwこいつらは相当にやばいw実は道都・札幌のはずれ、手稲山口という石狩湾に近い荒涼たる一角にはバッタ塚なる明治時代の開拓初期の蝗害を伝える史跡がありましてな。六花亭マルセイバターサンドの由来で知られる十勝の晩成社も同時代の→下巻へ2019/04/06
ヨシモト@更新の度にナイスつけるの止めてね
7
深刻なテーマをあくまで劇画風に描く寿行センセイ。始まって100頁もいかないうちに、ヒロインは服を脱ぎ始める、しかもヘリの後部座席でw。おじさんたちは出張の新幹線の中で、こういう本を読むんだな。なるほど、そりゃあ退屈せんだろう。2015/04/03
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