内容説明
台所から戦場まで! 世界一危険なエリアの正体見たり!! アフリカ、ソマリ社会に夢中になった著者を待ち受けていたのは、手料理とロケット弾だった……。『謎の独立国家ソマリランド』の著者が贈る、前人未踏の片想い暴走ノンフィクション。講談社ノンフィクション賞受賞第一作。“世界最大の秘境民族”、ソマリ人の核心部へDIVE! 電子版には紙書籍未収録のカラー写真を追加収録!!
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ヴェネツィア
538
久しぶりの高野秀行だが、その変貌ぶりにあらためて驚かされた。これは、もはやかつてのムベンベを追っていたような高野とは根底的に違っている。あの頃は、早大探検部といった学生らしさ(=それはアマチュアの甘さでもあった)が横溢していたが、ここへ来てもはや押しも押されもせぬ第一線のジャーナリストである。他の誰の追随をも許さないような。しかも、それは日本に限らず世界標準においてさえそうだ。思えば、転換点はミャンマーの少数民族ワ族の世界に徹底潜入したあたりからであっただろうか。高野秀行に脱帽!強推薦!2019/12/15
takaC
137
『土漠の花』を読んだくらいではさっぱり分からなかったソマリア事情が手に取るように分かりました。高野氏の業績は偉大だよ。それにしてもハムディ姫の強かさよ…2016/09/20
サンダーバード@読メ野鳥の会・怪鳥
111
【図書館本】面白い!やっぱり高野さんのルポは一味違う。ソマリアと聞くと以前読んだ「ブラックホーク・ダウン」等、内戦が続く危険地域というイメージしか無く、報道もそんなものばかり。確かにモガディショ付近は今でもそうなのだろうけど、そこには日々暮らしている「普通の生活」もあるはずで、そうしたことがわかる貴重なルポだと思う。その民族を理解するための文化的三大要素は「言語、音楽(踊り)、料理」というのはうなずける。「恋するソマリア」というタイトル通り、高野さんのソマリアへの愛が感じられる一冊。五つ星です。★★★★★2017/01/22
トムトム
96
とても面白かった!ソマリアという異文化にとことん惚れ込んで、報われない片思い状態の高野さん。ちょっとでも理解したい、ソマリアからも好かれたい!でも、そう簡単には好かれない。のほほんと牧歌的な部分から、女性の城の家庭料理、過激な銃撃戦まで。リアル北斗の拳と言われる?戦国地域ソマリア!一生行くことのない土地を旅した気分になりました。タイトルは「ソマリアに恋する高野さん」が正解だと思う。2020/03/01
アキ・ラメーテ@家捨亭半為飯
69
『謎の独立国家ソマリランド』に続く高野秀行さんのソマリア紀行第二弾。今回もおもしろかった!前半はソマリアとソマリ人に対する片思いが切々と……。後半、ソマリ料理を習いソマリ人女子と仲良くなっていく過程からどんどんおもしろさが加速していった。ソマリ料理食べてみたい。平和にソマリ料理を習っていたかと思うと、平和になりつつあるとはいっても依然としてアル・シャバーブの襲撃が続く南部ソマリアに念願かなって旅をしたり。今回も豪腕姫ハムディ局長がすごい。最後にかましてくれました!2016/05/21
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