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内容説明
日本近代の変化と歩みは、「学習院」という学校の変遷と密接に関わっている。
そもそも華族の学校として誕生した学習院だが、しだいに非華族の学生・生徒が増え、さらには軍人養成学校の色彩を帯びてくる。東條英機もその一人だ。
一方で、主立った皇族もここで学ぶが、皇太子時代の今上陛下が学習院を卒業していないのは、意外と知られていない。公務多忙のため単位不足だったからだが、卒業扱いにしようとする院内の風潮に真っ向から反対したのは、あの清水幾太郎だった。
吉田茂、三島由紀夫、近衛文麿、志賀直哉、朝吹登水子など、学習院に縁の深い、皇族・華族・軍人・文化人の逸話にも触れる歴史読物。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
スプリント
6
皇族やハイソな人が通うイメージがどのように形成されたのか、設立から現在までの歴史を知ることで理解ができました。意外な卒業生・中退生にびっくりします。2018/04/30
らっそ
5
徴兵が嫌で、それを避けるために官立化を急いだとか残念でしたが、お金持ちが行く普通の学校にはなってほしくないな、等と思ったりもした2022/03/09
sasha
3
華族や皇族の為の学校も今では東宮家の愛子内親王おひとりが中等科に在籍しているくらいになっちゃったね。京都にあった学習院が、明治10年に東京に開校してからの歴史を追っているのだがほとんどが戦前の話に割かれているのでやや期待外れ。個人個人のケースを列記するより、戦後から現在までの学習院をもっと描いて欲しかったな。「皇族といえども特別扱いはせず」だったから、今上陛下は単位不足で学習院大学を中退されている。でも、愛子内親王の車通学とか特別扱いじゃないのか…ブツブツ。2015/05/12
うここ
2
近代日本の一面を、いつもの通る道端の生け垣の隙間から中に住んでいる人を偶然見ちゃった様な感覚。ココに住んでるのこんな人だったんだみたいな。。。2016/02/02
yukalily
2
自分の出た学校のことくらいは知っておくかと購入。学習院がいかにして皇族の学校という特殊な立ち居地になっていったのか、歴史的な背景から解説している。ベースの知識として戦後の日本史を知っていると読みやすい。2015/05/31