内容説明
雑文は、日々の生活の報告書にして、作家の内面を映す鏡。メロンパンを愛し、原稿の締切に追われ、トイレの大改造に取り組み、異邦人だった少年時代を想い……。軽妙な文章で描かれた、原寸大の五木寛之と、時代の素顔。達意のユーモアに頬をゆるめ、三枚目的な作家の言動に笑いながら、気がつけば耳の奥で時代の歌が鳴り響いている――。1970年代初頭の世相と自身を活写した、第2エッセイ。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
KAZOO
9
五木さんの風に吹かれてに続くエッセイ集で70年ころの作品で金沢から横浜へ移り住んどころの作品です。結構ご自分の内心を吐露しているという感じが出ています。読みやすくすぐ読めてしまいます。三度目かの再読です。2014/05/22
hachiro86
3
ユーモラスだが、単純ではない。2009/07/21
カイド
3
中学生の時に読んだ本。内容の一部にあった詩が大分気に入っていた。あんな詩は見た事ないし、思いつかない。
ようき
1
メロンパンのあのぱりぱりしたところが、いい。僕がいつも食べているのは、チョコメロンパンで、バターが塗られている。2015/10/14
ナウラガー_2012
1
アイヌのひげべら:昔、アイヌの長老たちが酒を飲むときに見事なひげが邪魔にならないように、木のヘラでひげを持ち上げながら飲んだ/子供の頃、早く字を書くことを覚えさせられた人間ほど成長しても悪筆だという/哀号:朝鮮語の感嘆詞。用法は多彩で、泣き叫ぶ時、びっくりした時、がっかりした時、くやしい時、あきれた時など、感きわまった時に用いられる場合が多いが、溜息をつく時(日本語の「はー」、「やれやれ」)などにも用いられる/昔軍隊では歩き出す際には、左足から先に出せと明文化されていたらしい/発疹チフス=延吉熱2015/06/21