内容説明
霊界の女に魅入られた男の不気味な恋の行方を描く「終電車の女」、吸血鬼に憧れる少年の悲劇的な結末を描く「血太郎奇談」など、妖しげな触感がとめどない幻惑を誘う十三の水木ワールド!
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
コンチャン
12
水木しげる先生の短編が収められた一冊でした。この短編がどのような経緯で書かれたのかをよく知りませんでしたが、他の読者の人たちの感想を読ませてもらって、その背景などを知ったうえでもう一度読み返すと、また新しい発見がありますね。ユーモアあり、皮肉あり、ホラーあり。色とりどりな内容でした。2022/03/08
とんかつラバー
9
ヘンラヘラヘラ…公害病になった人を製薬会社が薬漬けにして殺すえげつない話であるが、呪いをこんな形で描けるのは水木先生だけだと思う。一番病はかの手塚御大を皮肉った話であるが、高度成長期の人々を経済的に豊かになっても幸せからは程遠いと水木先生が見ていたのが感じ取れる。終電車の女の山本は氏の作品では珍しいイケメンであるが、幽霊に好かれるにも顔次第という事なのか。2022/02/26
kamome555
3
「心から怖がることを忘れた人間。これこそが畏悦録の示す本当の恐怖だろう」という後書きのとおり、ちょっと狂った状況なのにそうと分からなくなってしまっている社会や人間の怖さが描かれている。個人的な利益に向かって邁進するあまり畏れを忘れる怖さ。感覚が麻痺してないか、畏れるべき状況に「危ない」と言えているか…。『コケカキイキイ』は水木サンの言いたいことがよく伝わってくる短編。2014/07/08
Kavi
1
妖怪なのか、物の怪なのか。水木ワールドを踏襲したホラー漫画。絵の不気味さもあいまって、なかなか強烈。水木しげるの漫画はちゃんと読んだことないことに気がついたわ。2015/10/09
もっつマン
1
怖いだけのお話かと思っていたら、水木さんの、今の社会について、訴えたいことが沢山伝わってきました。空気の魅せ方や、地面や家の壁などのテクスチャが全て統一して"何か居そう"な雰囲気を醸し出している所が、読み手を物語に入り込ませます。初めて水木さんの漫画の作品を読みましたが、もっと他のお話しも読んでみよう。と思えるそんな一冊でした。2012/10/29
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