内容説明
六天はガラスに映る己の姿に小さく溜息をついた。黒のワンピースに真っ白なフリル付きエプロン。とどめのヘッドドレス――紛う事なきメイド姿だった。 「悔しいけど、自分でも似合うって、思う……」 勇者との戦いで無茶をした六天は、罰としてメイド姿で過ごすよう命令されていた。嫌がってはみたものの、すっかり馴染んだその姿――しかし、その戦いで彼は巴達を“守る”こともまた改めて強く意識し直していた。そんな矢先、六天たちの住む街へ敵の急襲があった。都を守る上位術者さえ蹴散らすその者の正体とは――!? 六天に迫る戦いへの決意と辛い決断。彼は愛する者たちを、その手で守ることが出来るのか!! ※電子版は文庫版と一部異なる場合がありますので、あらかじめご了承ください
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
Hail2U
2
完結。最初から最後までほぼバトル&世界観の説明で駆け足気味だったけど、編集に指摘されたのか前二巻の失敗を見事克服。他のキャラに戦闘の実況説明をさせず、きちんとキャラに視点を当てたことで戦闘に緊張感を持たせて飽きさせない工夫がされていてよかったと思う。それにしても主人公、結局男に戻れないのか。まあポニテTSっ娘がアリかナシかで言ったら、バクマンの佐々木編集長なら「アリだ」と力説すると思いますので、個人的な嗜好から言ったらアリ。5/10点 主人公のメイド服が可愛かった。2015/06/28
真白優樹
2
勇者との戦いで無茶をした罰としてメイド服を着たりする中、謎の強敵が襲来する今巻。・・・この終わり的に今回で終わりなのだろうか、いや結構上手くまとまってたと思うけど。それと六天のメイド服は可愛かったな。そんな中、今回は六天の男時代が明らかに・・・ってこのころから規格外だったのね、考えることもあれだし。そんな中、現在の六天が選ぶ道は我欲を貫き通す道であるがそれが実現したのならきっと楽しい世界になるのであろう。・・・遠き世では魔王になってるみたいだし、女性関係も気になるけど。 何はともあれ割と楽しめた物語。2015/02/13
FF5
1
一昨年新人賞作品の完結。二巻で個人的に好きだった思想的な暴走と闘争はやや鳴りを潜めて、若干設定の開示とその結果としてのバトルに比率が多めになっている形にはなっていますが、逆に言うと語るべきことをすべて語った形の完結になったので新人賞としては幸せな終わり方であったかなと思える作品ではありました。次回作をのんびりと期待しましょう2016/02/12