ハヤカワ文庫NV<br> 世界受容 サザーン・リーチ3

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ハヤカワ文庫NV
世界受容 サザーン・リーチ3

  • ISBN:9784150413279

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内容説明

〔サザーン・リーチ3〕突如、拡大・浸食を再開した生態領域(エリアX)。監視機構〈サザーン・リーチ〉局長の〈コントロール〉と第十二次調査隊の生存者である生物学者は、〈エリアX〉に侵入し、再び調査を開始する。変容していく世界のなかで人類は……。 エンタテインメント三部作・完結篇。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

absinthe

150
領域Xから始まった変容を、世界は受け入れざるを得なくなってしまう。表題が世界受容だからねぇ。読んでて途中から止められなくなった。広げた風呂敷を全部畳んでくれる作品ではなかった。映画化もされるらしいが未見。SFの様でもありホラーの様でもある。しなびた灯台周辺の長閑でどこか懐かしさを感じる風景。その中に潜む静かな恐怖。一見すると健康的で爽やかで眩しいくらいの風景に潜むぽっかりとした闇。こういう作品好き。2015/07/25

南雲吾朗

65
世界は変容する。形体的に類似しているが全く異なるもので成り立っている世界。住み慣れた世界に似ているだけに、小さな差異が大きな違和感を生み出す。消し炭のようになるまで燃やしても再生する植物、意思をもって動き回る携帯電話、人間の瞳を持ったイルカ。見慣れたものがすべて本質とは違うもので成り立っている。それがエリアXの浸食。物語は4人の視点から描かれており、ストーリーに深みを与える。サザン・リーチ・シリーズの全体像が見えてくる。しかし、結局エリアXとは何なのか…。久々にハマったシリーズものだった。2021/08/31

tom

22
登場人物が順不同で現れて、出来事を語っていく凝った作りの物語。時間の流れが順番でないし、場面は突然変わってしまう。でも、さほどの混乱もなく読了。謎解きと今後の展開がこの巻のテーマらしいけれど、謎解きは正直なところ意味不明、今後の展開は最後に少しだけ出てくるだけで、何も見えないのも同然。それでも、最後まで読ませてしまうのだから、ひょっとすると優れもののの小説かも。灯台守が酒場で遭遇したシーンは、映画になったらとんでもない迫力です。結局のところ、一番面白かったのは、第1巻かも。少しばかりお疲れ本でした。2015/03/19

fukumasagami

20
ふたりはそれ以上、局舎のそばにぐずぐずしてはいなかった。生存者を捜索することも、通常、こういう場合に人が行うことも、その気になれば行える愚行についても。いっさいしようとはしなかった。 しかし、試練はこれからだ。過酷な試練はこの先に待っている。 「外にはもう世界がなかったらどうします?わたしたちが知っている世界がなかったら?あるいは、世界に出ていくすべがなかったら?」 そういうグレイスの心に広がっているのは、このうえなく豊かで充実した世界なのだろう。 「じきにわかるわ」と<ゴースト・バード>はいった。2015/09/21

かとめくん

20
てこずった。3冊目にしては新しい情報に乏しく、これなら2冊にまとめてほしいくらい。登場人物も少ないし、時間の進み方に少しびっくりさせられたぐらいかな。エリアXと外の世界との相克に見せ場がほしかったな。2015/04/28

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