内容説明
三宅島が動き出して、神津島や式根島を通り越し、新島をも越えて大島の南へ接近中……。伊豆七島のひとつが動き出して東京へ近づくという、幻覚を見たとしか思えない謎めいた文章を残して、十七歳の人気歌手・朝葉芙美が殺された。容疑者として逮捕されたのがタレント本のゴーストライター大門信作。芙美になりきって文を綴った中年男は、釈放されたものの、心は傷つき、妻からも離婚をほのめかされる。しかし、窮地に立たされた大門がついに発見したのは、三宅島が実際に動いたという信じがたい事実であった!
※本書は、1992年2月、角川文庫『ゴーストライター』として刊行された作品を、加筆、改題したものが底本です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
夢追人009
200
吉村達也さんの第7作で横溝正史賞に挑戦されましたが惜しくも受賞はならずで、その年は大賞の該当作はなしでした。まず文庫カバーのイラストは首のない幽霊作家が描かれていますが内容とは全く関係なくインパクトを狙っただけの趣向ですね。本書の原題は「ゴーストライター」で著者が現実にアイドル歌手の本を執筆された経験が作品に生かされています。本書は中年男のゴーストライター・大門信作が仕事で関わった十七歳の人気歌手・朝葉茉美が殺されて容疑者になる事件が発端です。警察は出て来ますが全く無能でユーモア抜きで中年男が奮闘します。2023/10/30
coco夏ko10角
16
第十回横溝正史賞に応募し最終候補に残り著者がプロを目指すきっかけとなった作品。人気アイドルが殺されそのタレント本のゴーストライター・大門は容疑者に。大門夫妻の性格がなんか…。あとがきで著者が実際にゴーストライターをやっていた頃の話が。2023/10/14
コマンドー者
1
吉村達也氏の初期作で当時は横溝正史大賞の最終候補作。よくこの程度で最終まで残ったものだ・・。大賞は逃したが、まあ当然だろう。密室トリックはありきたり、メインの三宅島移動トリックも予想通りのトリックで、長い割に殆どミステリーとしての内容はなし。吉村達也はどれも似たような感じだが、これはとりわけつまらない。2023/08/07
みるく抹茶
1
三宅島が動く、動いた、というのは実際の筋とはまるで関係ありません。 トリックも実際はなーんにもないんですよね。 夫婦の亀裂、麻薬密売、ゴーストライターの悲哀がそれぞれ30%ずつミックスされてミステリっぽく仕上げてはありますが、ねえ。。。 まあ、これが作者のデビュー作(に近い)らしいのであまりとやかく言うのも野暮でしょう。 2011/11/21
如月光子
1
アイドル歌手のゴーストライターが巻き込まれる・・・・・ホンとつまんない
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