内容説明
京都の魔界の闇に人妻料理人が迫るミステリ。
京都御所の近くにある「ビストロ青猫」ではフランスの家庭料理を手軽に楽しめ、ケータリングサービスも評判だ。37歳の辻村凪子ももともとは夫の公輔と足繁く通う常連客だったが、三年前からこの店で働きはじめた。三年前、取材に出たまま行方がわからなくなった新聞記者の夫が、いつかここに姿を現すかもしれないという淡い期待もあったからだ。
貴船の南3キロほどにある溝口家を凪子がケータリングに訪れたその日。料理の準備を進めていると、ときどき店の手伝いをしている大学生の準平が声をひそめて言った。「あの人、もしかして『キミーK』じゃないですか?」神社仏閣巡りが趣味で“魔界”に詳しい準平によれば、溝口家のリビングでくつろぐ年齢不詳の女性は、いかがわしい噂もある呪術研究家だという。
そのキミーKこと桂喜美恵の死体が、翌朝「鐵輪の井戸」近くで見つかる。井戸は貴船神社丑の刻参りの出発点といえる“魔界”スポットだった。凪子はこの出来事を発端に、やがて続発する事件に関わっていく。それが夫・公輔の危険な“居場所”へと近づくことも知らずに――。
呪いか、祟りか、トリックか?「髑髏本尊殺人事件」の謎に人妻料理人が迫るミステリ小説。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
みかん🍊
85
京都のビストロが舞台のライトなミステリーかと思って読み始めたら、一話完結に見せて実は長編しかも殺人は起こるしスピリチュアルでホラーなサスペンスミステリーだった、失踪した夫を待つ為に京都のビストロで働く凪子がケイタリングに行く先で次々と事件が起こる、素人の凪子たちがいくら事件に関係したとしても首を突っ込みすぎなのでは、猫はあまり出番はなくたいして活躍もしない別に必要なかったようなと思うが、京都の魔界についてはおどろおどろしかった。2017/12/16
リッツ
28
いや~!驚いた!もっと軽妙な謎解きレシピだと思ってた。出てくるメニューはとっても美味しそうだけど、ゆっくり味わってはいられない。何しろ次々と人が死ぬわ死ぬわ💦おまけにとってもおどろおどろしい秘儀まで出てきて。見た目小型大木凡人のようでいて賢い準平くんのキャラが救いだったけど、そのうちそれすらかすんでしまうほどの怒濤の終末。脇役ですが、刑事は銭形のとっつぁん、祥子は(若い頃の)田中美奈子がなぜだか頭の中で変換されて動いてた。2020/02/04
瀧ながれ
24
夫の行方がわからなくなった凪子は、京都の「ビストロ青猫」を手伝いながら、消息がわかるときを待っていた。ある家から依頼を受けて料理のケータリングで訪れた彼女だが、そこですれ違った女が、翌朝他殺体となって発見される。…なにはともかく、いくら知り合いだからといって、刑事がそんな軽々しく捜査状況をもらしていいものか?という点で何度も首をかしげました。ミステリーというよりサスペンス。しょっちゅう凪子さんといっしょにいる、怪談好きのバイトくんが、あんまりよくしゃべるので、黒幕かと思ってましたよ(笑)。2015/06/19
ううち
13
美味しいお料理絡みのライトミステリーかと思いきや、事件メインのストーリーで、謎解きレシピ…ではなかったかも。バイトの準平くんの魔界ウンチクは面白くて勉強になります。人間関係や別名なんかが意外と複雑で、実写で観たくなりました。青猫ターニャとビストロの美味しいお料理描写がもっとあると嬉しい。2015/12/05
六花
7
軽めのミステリーかと思いきや、凄惨な場面も多く、なかなかハード。2016/08/21
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