内容説明
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平治の乱が終息し、源義朝・義平親子は没した。頼朝は池弾尼に一命を救われ、義経も鞍馬の寺に預けられた。平清盛は堂上で着々と力を蓄え、摂関家の地位もうかがう。平氏勢力を倒すため、俊寛を中心に鹿ヶ谷事件が起こるが、清盛が未然に防ぐ。これを契期に後白河法皇と清盛の力関係が逆転し、また清盛の娘・徳子が生んだ言仁親王が天皇となり、平氏の栄華は絶頂の時を迎えた。
感想・レビュー
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しんすけ
8
第二巻では清盛の死と頼朝・義経が描かれる。これに義仲を含むと武士の台頭が一様に語れない複雑なものであったことが解る。しかし歴史は貴族社会に戻ることは許されない。ランダムな動きも大局的には法則が見いだされるように、歴史も逆行は許されない。清盛が平治の乱後に頼朝を殺していなかったことを嘆く場面がある。あの時、「池禅尼を無視して殺しておけば源氏の台頭を観ることもなかったろうに」と。しかしここまで読んできた読者は、頼朝が殺されたとしても武家社会が何れ来ることが充分に予知できる。2018/10/30